石渡 信吾 (イシワタ シンゴ)

ISHIWATA Shingo

所属組織

大学院工学研究院 知的構造の創生部門

職名

准教授

生年

1958年

研究分野・キーワード

非線形物理、ソリトン、確率共鳴、化学振動

関連SDGs




ORCID  https://orcid.org/0000-0002-1623-9388

直近の代表的な業績 (過去5年) 【 表示 / 非表示

  • 【論文】 聴覚における外有毛細胞の連動と内有毛細胞励起のモデル   2021年03月

    【論文】 指腹の表面粗さ検知におけるスティックスリップ振動の強度分解モデル  2020年09月

    【論文】 聴覚における内有毛細胞励起に至る音波検出モデル  2020年03月

    【論文】 指腹のスティック‐スリップ振動に基づく表面粗さ検知  2018年09月

    【論文】 学生実習における走査トンネル顕微鏡用探針作製装置の開発  2016年06月

出身学校 【 表示 / 非表示

  •  
    -
    1984年

    静岡大学   理学部   物理学科   卒業

出身大学院 【 表示 / 非表示

  •  
    -
    1990年

    横浜国立大学  工学研究科  物質工学専攻  博士課程  修了

取得学位 【 表示 / 非表示

  • 工学博士 -  横浜国立大学

学内所属歴 【 表示 / 非表示

  • 2007年04月
    -
    継続中

    専任   横浜国立大学   大学院工学研究院   知的構造の創生部門   准教授  

  • 2001年04月
    -
    2007年03月

    専任   横浜国立大学   大学院工学研究院   知的構造の創生部門   助教授  

  • 2000年07月
    -
    2001年03月

    専任   横浜国立大学   工学部   助教授  

  • 1990年05月
    -
    2000年06月

    専任   横浜国立大学   工学部   助手  

  • 2018年04月
    -
    継続中

    併任   横浜国立大学   大学院理工学府   数物・電子情報系理工学専攻   准教授  

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所属学会 【 表示 / 非表示

  • 2018年08月
    -
    継続中
     

    日本機械学会

  • 2015年07月
    -
    継続中
     

    日本音響学会

  • 2008年09月
    -
    継続中
     

    日本ロボット学会

  • 2007年03月
    -
    継続中
     

    応用物理学会

  • 2003年09月
    -
    継続中
     

    日本数理生物学会

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専門分野(科研費分類) 【 表示 / 非表示

  • 数理物理・物性基礎

 

研究経歴 【 表示 / 非表示

  • 確率共鳴に基づいた制御系の構築

    研究期間:  - 

著書 【 表示 / 非表示

  • 連成振り子の運動~振動エネルギーのキャッチボール~

    石渡信吾 (担当: 単著 )

    国立大学56工学系学部ホームページ/おもしろ科学実験室  2019年03月

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    連成振り子の実験を動画で紹介し、共鳴・うなり・局在振動といった振動現象の特徴を解説した。数値シミュレーションのプログラムを公開した。

学位論文 【 表示 / 非表示

  • 「非線形波動伝播に関する理論的および実験的研究」

    石渡 信吾

      1990年03月

    学位論文(博士)   単著

     概要を見る

    横浜国立大学 プラズマ、電気回路、流体における非線形波動の理論的解析と実験的研究を行った。プラズマでは2電子温度プラズマおよび負イオンプラズマにおいて、イオン波の変調不安定性を解析し、自己変調・自己集束の起こる条件を特定した。電気回路では正負対称回路を構成し、正負のパルスが同時に伝播可能であることを示し、それらの相互作用を実験的に明らかにした。流体では粘性流体の液膜流の伝播特性を実験的に調べた。

論文 【 表示 / 非表示

  • 聴覚における外有毛細胞の連動と内有毛細胞励起のモデル

    石渡信吾,東原昂輝

    日本音響学会2021年春季研究発表会講演論文集 ( 一般社団法人 日本音響学会 )  2021 ( 春季 )   2021年03月

    共著

     概要を見る

    ヒトの内耳にある蝸牛は音波の検出と周波数分解・強度分解を行っている。蝸牛を長さ方向に仕切る基底膜の上にコルチ器と呼ばれる器官がある。コルチ器の上部には内外2種類の有毛細胞があり、外有毛細胞の毛束はコルチ器を上から覆う蓋膜に刺さっている。音波の圧力によって基底膜が持ち上がると、コルチ器と外膜の間隔が縮み、外有毛細胞の毛束は外側に傾く。しかし内有毛細胞の励起機構には不明な点が多い。我々は、蓋膜の下側を内有毛細胞より少し内側に走るヘンゼン線条に着目した。最近、外有毛細胞の毛束が能動的に動くことが報告されたが、この毛束の運動が蓋膜を外側に引っ張り、ヘンゼン線条が内有毛細胞の毛束を直接外側に押して励起する機構を提案した。しかし本モデルをマクロな模型で検討した結果、ヘンゼン線条が内有毛細胞を励起するには、外有毛細胞の毛束の変位量では不十分であると結論した。そこで新たに外有毛細胞の湾曲運動を取り入れてモデルの修正を図った。 プレスチンは外有毛細胞の膜電位に依存して収縮する。膜電位の上昇は内リンパ液から毛束先端の機械受容チャネルを通って流入するカリウムイオンによってもたらされる。そこで、外有毛細胞側面のプレスチンが局所的な膜電位、すなわちプレスチン近傍のカリウムイオン濃度に依存して収縮するとし、加えて、毛束を通って流入したカリウムイオンは細胞内ですぐには拡散しないと仮定した。これによってカリウムイオン流入直後には外有毛細胞の先端は外側に湾曲することが可能になる。毛束は能動的に動くのではなく、外有毛細胞の湾曲運動に伴って動き、蓋膜を外側に引く力はプレスチンによってもたらされる。これが新たに修正した内有毛細胞励起のモデルである。

  • 指腹の表面粗さ検知におけるスティックスリップ振動の強度分解モデル

    深澤 駿, 石渡 信吾, 戸田 基史

    年次大会 ( 一般社団法人 日本機械学会 )  2020 ( 0 )   2020年09月

    共著

     概要を見る

    <p>We have proposed a new model for tactile perception of finger pads of human based on stick-slip vibrations. When humans rub the surface of an object with their finger, vibrations occur between the finger and the surface of the object. It is said that human detects these vibrations to feel various textures. In the previous study, we observed vibrations when rubbing a rubber with the stripe-like uneven shape instead of the finger on sandpapers. It was found that the frequency and the amplitude of vibration characterize the tactile information. In this study, we explore response characteristics of the Meissner corpuscle by numerical simulation. The FitzHugh-Nagumo equation is employed for the response of the secondary neuron connecting the Meissner corpuscle. As a result, it is found that a sigmoid feature of the Meissner corpuscle explains physiologic laboratory findings well. The neurons are in a noisy environment, according to the stochastic resonance, so that the noise may improve an ability to detect weak signals below the threshold. <i>V/W</i>.</p>

    DOI

  • 聴覚における内有毛細胞励起に至る音波検出モデル

    石渡信吾,田子友生,岩原拓生

    日本音響学会2020年春季研究発表会講演論文集 ( 一般社団法人 日本音響学会 )  2020 ( 春季 ) 751 - 754   2020年03月

    共著

     概要を見る

    ヒトの内耳にある蝸牛は音波の検出と分解を行っている。蝸牛を長さ方向に仕切る基底膜の上にあるコルチ器と呼ばれる器官がそれを担っている。コルチ器の上部には内外2種類の有毛細胞があり、外有毛細胞の毛束はコルチ器を上から覆う蓋膜に刺さっている。音波の圧力によって基底膜が持ち上がると、コルチ器と外膜の間隔が縮み、外有毛細胞の毛束は外側に傾く。これがスイッチとなって、外有毛細胞は収縮する。従来の解釈は、この収縮が基底膜振動を増幅させて、内有毛細胞がこの振動を検出し、蝸牛神経を発火させる、というものであった。しかし内有毛細胞を具体的にどうのように励起するかについて判断するための実験事実は乏しかった。 我々は、蓋膜の下側、内有毛細胞より内側をストライプ状に走るヘンゼン線条に着目した。これが内有毛細胞の毛束を押して外側に傾かせることが直接の励起機構であると仮定して、そこに至る過程を逆算した。最近、外有毛細胞の毛束が能動的に動くことが報告されたが、我々は外有毛細胞の収縮にその由来を求めた。すなわち、外有毛細胞の収縮で外有毛細胞の内圧が増し、毛束の生えているクチクラ板が凹状態から凸状態に遷移することで毛束を外側に傾かせるという仮説である。毛束が傾くことによって、蓋膜は外側に引っ張られ、ストライプが内有毛細胞の毛束を外側に押して励起する。これが我々の提唱する励起機構である。しかし毛束のスイッチは、観測によれば、非常に敏感で、1つの外有毛細胞の励起は蓋膜を介して周辺の外有毛細胞を励起してしまうから、この機構では特定の内有毛細胞を励起することは難しく、ヒトの高い周波数分解能を説明できない。本モデルでは、外有毛細胞の不応期に基づいて、内有毛細胞の応答パターンの低周波側に鋭いエッジが形成されることを示し、高分解能の説明を試みた。

  • 指腹のスティック‐スリップ振動に基づく表面粗さ検知

    山下 恒, 石渡 信吾, 戸田 基史

    年次大会 ( 一般社団法人 日本機械学会 )  2018 ( 0 )   2018年09月

    共著

     概要を見る

    <p>We propose a new model for tactile perception of the finger pad of a human based on the stick-slip vibration. It is known that a frequency of the stick-slip vibration to occur on the contact surface of two hard substances depends on the relative speed to each other, the load applied on the contact surface and the difference between the coefficients of static and kinetic friction. We suppose that similar dependence can be applied to the finger pad with a fingerprint. The validity of our model is shown from the both of an experiment and a numerical simulation. In the experiment, a rubber board with stripe and rectangular shapes is used instead of the fingerprint to get a relationship between the surface roughness and the relative speed, the load on the contact surface and the frequency of stick-slip vibration. As a result, it is shown that the stick-slip vibrations with the same frequency occur in a particular range of the relative speed V and the load W. In the numerical simulation, one-dimensional beam model corresponding to an elastic body with rectangular shapes is investigated in the case of acting only a horizontal shear force. It is shown that the frequency change of stick-slip vibration is remarkable in the range of a small value of <i>V/W</i>.</p>

    DOI CiNii

  • 学生実習における走査トンネル顕微鏡用探針作製装置の開発

    石渡信吾、鈴木敦、首藤健一

    応用物理教育 ( 応用物理学会応用物理教育分科会 )  40 ( 1 ) 37 - 41   2016年06月  [査読有り]

    共著

     概要を見る

    走査プローブ顕微鏡の探針作製装置における制御回路の作製を学部学生の実習課題として取り上げ、その教育効果を議論した。

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総説・解説記事 【 表示 / 非表示

  • NHKスペシャルを見て

    石渡信吾

    水素エネルギーシステム   43 ( 1 ) 44 - 45   2018年03月  [依頼有り]

    総説・解説(学術雑誌)   単著

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    テレビ番組を基に脱炭素社会における原子力に代わるエネルギー源として、太陽光発電と風力発電を比較し、日本における洋上風力発電の可能性を論じる。

学術関係受賞 【 表示 / 非表示

  • 第3回関東工学教育協会賞

    2009年05月    

科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示

  • 聴覚システムにおける蝸牛管のモデル化

    挑戦的萌芽研究

    研究期間:  2012年04月  -  2014年03月  代表者:  石渡信吾

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     聴覚における蝸牛管の役割は音波の周波数分解である。内耳に達した音波は蝸牛管内にある長さ35mmの基底膜を振動させる。基底膜は長さ方向に異なる固有振動数を有し、音波の周波数に応じて特定の場所が振動する。基底膜上に並んだ有毛細胞が場所ごとに異なる周波数成分を検出する。人では3個の外有毛細胞と1個の内有毛細胞を一組として、3500組ほどが基底膜上を約10μm間隔で並ぶ。基底膜の振動は1Å以下とされ、外有毛細胞がこの振動に刺激応答して伸縮し振動を増幅させる。内有毛細胞がこれを検出して蝸牛神経へ伝えると考えられてきた。人の可聴域は20Hz-20kHzで、周波数分解能は0.2%程度である。しかし従来のモデルでは、現実の検出感度と波数分解能を説明できない。本研究では確率共鳴の観点から、各要素の生理学的構造に基づいて機能を推定し、高感度・高分解能の検出能力を実現し得るモデルを提案した。人では2kHz前後で蝸牛神経の応答が異なる。これを踏まえて、低音領域では通常の確率共鳴を、高音領域ではさらに引き込み現象を導入する。各外有毛細胞に対して順に異なる自励振動数を与え、それぞれの閾値を高音側に向けて下げて低音側より発火しやすく、ノイズだけで自励振動に近い振動状態に設定する。これに自励振動数に等しい基底膜振動が加わると、引き込みが起こり、位相の揃った極めて高いS/N比の検出が可能となる。次に3つの外有毛細胞が同時に発火したときにのみ内有毛細胞が応答するという同時応答性の仮定を設け、周波数選択性の向上を実現した。これにより基底膜振動のみの周波数分解能を大幅に向上させ、1%の分解能を得た。さらに内有毛細胞の積分応答を閾値の異なる10本の蝸牛神経でノイズ応答させることで強度分解を可能にした。これらを電気回路で構成し検証した。本研究は確率共鳴を通して、感覚器におけるノイズの積極的役割を提示すると共に、回路での実現は人口蝸牛への道を開く。

研究発表 【 表示 / 非表示

  • 聴覚における外有毛細胞の連動と内有毛細胞励起のモデル

    石渡信吾,東原昂輝

    日本音響学会2021年春季研究発表会  (オンライン)  2021年03月12日   日本音響学会

     概要を見る

     ヒトの内耳にある蝸牛は音波の検出と周波数分解・強度分解を行っている。蝸牛を長さ方向に仕切る基底膜の上にコルチ器と呼ばれる器官がある。コルチ器の上部には内外2種類の有毛細胞があり、外有毛細胞の毛束はコルチ器を上から覆う蓋膜に刺さっている。音波の圧力によって基底膜が持ち上がると、コルチ器と外膜の間隔が縮み、外有毛細胞の毛束は外側に傾く。しかし内有毛細胞の励起機構には不明な点が多い。我々は、蓋膜の下側を内有毛細胞より少し内側に走るヘンゼン線条に着目した。最近、外有毛細胞の毛束が能動的に動くことが報告されたが、この毛束の運動が蓋膜を外側に引っ張り、ヘンゼン線条が内有毛細胞の毛束を直接外側に押して励起する機構を提案した。しかし本モデルをマクロな模型で検討した結果、ヘンゼン線条が内有毛細胞を励起するには、外有毛細胞の毛束の変位量では不十分であると結論した。そこで新たに外有毛細胞の湾曲運動を取り入れてモデルの修正を図った。  プレスチンは外有毛細胞の膜電位に依存して収縮する。膜電位の上昇は内リンパ液から毛束先端の機械受容チャネルを通って流入するカリウムイオンによってもたらされる。そこで、外有毛細胞側面のプレスチンが局所的な膜電位、すなわちプレスチン近傍のカリウムイオン濃度に依存して収縮するとし、加えて、毛束を通って流入したカリウムイオンは細胞内ですぐには拡散しないと仮定した。これによってカリウムイオン流入直後には外有毛細胞の先端は外側に湾曲することが可能になる。毛束は能動的に動くのではなく、外有毛細胞の湾曲運動に伴って動き、蓋膜を外側に引く力はプレスチンによってもたらされる。これが新たに修正した内有毛細胞励起のモデルである。

  • 指腹の表面粗さ検知におけるスティックスリップ振動の強度分解モデル

    深澤駿,石渡信吾,戸田基史

    日本機械学会2020年度年次大会  (オンライン)  2020年09月16日   日本機械学会

     概要を見る

    我々は指紋のスティックスリップ振動に基づいて指腹の表面粗さ検知のモデルを提案してきた。これまでストライプ状のゴム板を紙やすりの上で滑らすことによって、スティックスリップ振動の振動数が物体表面の摩擦係数を特徴づけることを見出した。しかしこれだけで表面粗さの違いを識別するには不十分であり、指腹の触覚受容器の振動検出機構を明らかにする必要がある。そこで指紋直下のマイスナー小体について、これに接続する2次ニューロンの応答をFitzHugh-Nagumoモデルで再現するための特性を逆にたどった。その結果、FitzHugh-Nagumoモデルの動作点を立ち上がり付近にもつシグモイド型の対数変換をマイスナー小体に仮定し、ノイズ環境下における確率共鳴の効果を取り入れることで、生理学的な応答を再現することができた。

  • 哺乳類の可聴周波数帯を実現する蝸牛の基底膜振動モデル

    岩原拓生,石渡信吾

    日本物理学会2020年秋季大会  (オンライン)  2020年09月08日   日本物理学会

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    哺乳類の内耳にある蝸牛には基底膜と呼ばれる細長い膜が張られている。基底膜は底部から頂部に向かって固有振動数が等比的に減少し、3桁に及ぶ広い可聴周波数帯を実現している。基底膜の固有振動数は各場所の質量と剛性率で決まる。しかしFletcherが見積もった基底膜の質量変化は1桁程度しかない。従って、剛性率は5桁変化する必要がある。剛性率は基底膜の幅と厚みにも依存するが、それらの変化は小さく、5桁の剛性率の変化をこれだけで説明することは難しい。この問題の本質を探るため、我々は基底膜を長さ方向に独立に並んだ振動子として単純化し、各振動子は横方向に2本のバネで支えられた質点の上下振動としてモデル化した。本モデルの要点は横バネの自然長をパラメータとして導入することにある。復元力の第1項が線形項、第2項が3次の非線形項であり、Duffing系となる。バネの自然長を基底膜の幅よりわずかに短く取ると、自然長によって固有振動数を大きく変えることができる。さらに変位が大きくなると非線形効果により共鳴点が高周波側に変化することがわかった。これはBekesyが観測した周波数シフトの方向を説明する。

  • 聴覚における内有毛細胞励起に至る音波モデル

    石渡信吾,田子友生,岩原拓生

    日本音響学会2020年春季研究発表会  (埼玉大学)  2020年03月17日   日本音響学会

     概要を見る

    ヒトの内耳にある蝸牛は音波の検出と分解を行っている。蝸牛を長さ方向に仕切る基底膜の上にあるコルチ器と呼ばれる器官がそれを担っている。コルチ器の上部には内外2種類の有毛細胞があり、外有毛細胞の毛束はコルチ器を上から覆う蓋膜に刺さっている。音波の圧力によって基底膜が持ち上がると、コルチ器と外膜の間隔が縮み、外有毛細胞の毛束は外側に傾く。これがスイッチとなって、外有毛細胞は収縮する。従来の解釈は、この収縮が基底膜振動を増幅させて、内有毛細胞がこの振動を検出し、蝸牛神経を発火させる、というものであった。しかし内有毛細胞を具体的にどうのように励起するかについて判断するための実験事実は乏しかった。 我々は、蓋膜の下側、内有毛細胞より内側をストライプ状に走るヘンゼン線条に着目した。これが内有毛細胞の毛束を押して外側に傾かせることが直接の励起機構であると仮定して、そこに至る過程を逆算した。最近、外有毛細胞の毛束が能動的に動くことが報告されたが、我々は外有毛細胞の収縮にその由来を求めた。すなわち、外有毛細胞の収縮で外有毛細胞の内圧が増し、毛束の生えているクチクラ板が凹状態から凸状態に遷移することで毛束を外側に傾かせるという仮説である。毛束が傾くことによって、蓋膜は外側に引っ張られ、ストライプが内有毛細胞の毛束を外側に押して励起する。これが我々の提唱する励起機構である。しかし毛束のスイッチは、観測によれば、非常に敏感で、1つの外有毛細胞の励起は蓋膜を介して周辺の外有毛細胞を励起してしまうから、この機構では特定の内有毛細胞を励起することは難しく、ヒトの高い周波数分解能を説明できない。本モデルでは、外有毛細胞の不応期に基づいて、内有毛細胞の応答パターンの低周波側に鋭いエッジが形成されることを示し、高分解能の説明を試みた。

  • 蝸牛における音波の周波数検知モデル

    田子友生,岩原拓生,石渡信吾

    日本物理学会2019年秋季大会  (岐阜大学)  2019年09月13日   日本物理学会

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    哺乳類の内耳の音波検出に関して、外有毛細胞の毛束が自発的に振動することが近年報告された。高感度な検出能力の担い手はこれまで外有毛細胞の伸縮能だとされてきたが、毛束の能動性こそが蓋膜を直接駆動できることから、内有毛細胞励起の本質は毛束の能動性にあると考えることができる。そこで本研究では、毛束の傾きの遷移と外有毛細胞の膜電位を連立させたモデルを提案した。Hudspethらの外有毛細胞の膜電位応答スキームをもとに、毛束のポテンシャル遷移を取り入れた運動方程式を立てた。シミュレーションの結果、毛束は自励振動系を成し、音波による周期外力の振動数が自励振動数付近で強く同期することを示した。

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共同研究希望テーマ 【 表示 / 非表示

  • 確率共鳴

  • 聴覚

  • 触覚検知

 

担当授業科目(学内) 【 表示 / 非表示

  • 大学院理工学府  非線形波動

  • 大学院理工学府  物理工学キャリアデザイン

  • 理工学部  物理工学実験情報演習Ⅱ

  • 理工学部  物理工学実験情報演習Ⅰ

  • 理工学部  物理数学演習

教育活動に関する受賞 【 表示 / 非表示

  • 第3回関東工学教育協会賞

    2009年05月   関東工学教育協会  

    受賞者: 物理工学実験情報演習グループ

     概要を見る

    物理工学実験情報演習の実験・演習授業で、考案・自作した装置を用いて、学生実験と情報処理を一体化させた授業手法を実現した。

その他教育活動及び特記事項 【 表示 / 非表示

  • 2018年09月
     
     
    日本機械学会   (学会等における学生の発表実績)

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    発表区分:博士前期・修士 組織:横浜国立大学 大学院工学府 物理情報工学専攻 組織名(和): 組織名(英): 主たる指導教員:有 発表学会等名(和):日本物理学会 発表学会等名(英):The Physical Society of Japan 国際/国内の別:国内 開催地:大阪 主たる経費:研究費

  • 2017年09月
     
     
    日本物理学会   (学会等における学生の発表実績)

     概要を見る

    発表区分:博士前期・修士 組織:横浜国立大学 大学院工学府 物理情報工学専攻 組織名(和): 組織名(英): 主たる指導教員:有 発表学会等名(和):日本物理学会 発表学会等名(英):The Physical Society of Japan 国際/国内の別:国内 開催地:岩手 主たる経費:研究費

  • 2017年09月
     
     
    日本物理学会   (学会等における学生の発表実績)

     概要を見る

    発表区分:博士前期・修士 組織:横浜国立大学 大学院工学府 物理情報工学専攻 組織名(和): 組織名(英): 主たる指導教員:有 発表学会等名(和):日本物理学会 発表学会等名(英):The Physical Society of Japan 国際/国内の別:国内 開催地:岩手 主たる経費:研究費

  • 2016年09月
     
     
    日本物理学会   (学会等における学生の発表実績)

     概要を見る

    発表区分:博士前期・修士 組織:横浜国立大学 大学院工学府 物理情報工学専攻 組織名(和): 組織名(英): 主たる指導教員:有 発表学会等名(和):日本物理学会 発表学会等名(英):The Physical Society of Japan 国際/国内の別:国内 開催地:金沢 主たる経費:研究費

  • 2016年09月
     
     
    日本物理学会   (学会等における学生の発表実績)

     概要を見る

    発表区分:博士前期・修士 組織:横浜国立大学 大学院工学府 物理情報工学専攻 組織名(和): 組織名(英): 主たる指導教員:有 発表学会等名(和):日本物理学会 発表学会等名(英):The Physical Society of Japan 国際/国内の別:国内 開催地:金沢 主たる経費:研究費

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学外審議会・委員会等 【 表示 / 非表示

  • 神奈川県立横須賀高等学校外部評価委員会

    2006年04月
    -
    2013年03月

    その他   外部評価委員

社会活動(公開講座等) 【 表示 / 非表示

  • かながわ発・中高生のためのサイエンスフェア

    かながわ発・中高生のためのサイエンスフェア実行委員会  (神奈川県横浜市) 

    2018年07月
     
     

     概要を見る

    科学や理工系の実演・体験ブースにおいて、「音を見る!」というテーマで、振動・波動にまつわる共鳴、定在波、分散などの実験を実演した。

  • 神奈川県立座間高校校研究室見学会

    横浜国立大学高大連携  (横浜国立大学) 

    2014年03月
     
     

     概要を見る

    ゾウリムシの走性行動と確率共鳴の関係を実験・シミュレーションで解説した。

  • 神奈川県立座間高校校研究室見学会

    横浜国立大学高大連携  (横浜国立大学) 

    2012年03月
     
     

     概要を見る

    ゾウリムシの走性行動と確率共鳴の関係を実験・シミュレーションで解説した。

  • 神奈川県立横須賀高校横高アカデミア第3回講義実施横高アカデミア第3回講義

    神奈川県立横須賀高等学校  (横須賀市) 

    2011年07月
     
     

     概要を見る

    高校1年生に非線形応答分野の確率共鳴現象の研究を紹介した。確率共鳴が単細胞生物であるゾウリムシの適温探索行動のモデルになり得ることを解説した。

  • 平成20年度全学公開講座「不思議がいっぱい科学の世界」

    横浜国立大学  (神奈川県横浜市) 

    2008年09月
     
     

     概要を見る

    平成20年度全学公開講座「不思議がいっぱい科学の世界」において小中学生向けの講座「コマを楽しむ」を実施。回転にまつわる様々な現象を体験させた。

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学内活動 【 表示 / 非表示

  • 2013年04月
    -
    継続中
      物理工学EP同窓会事務局長   (その他の主要活動)

  • 1989年07月
    -
    2007年10月
      横浜エネルギー会同窓会事務局長   (その他の主要活動)