所属組織 |
大学院都市イノベーション研究院 都市イノベーション部門 |
職名 |
教授 |
生年 |
1962年 |
研究キーワード |
日本建築史、保存修復 |
メールアドレス |
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関連SDGs |
代表的な業績 【 表示 / 非表示 】
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【論文】 飛鳥・奈良時代の厨子 -厨子の建築的研究古代編- 1997年03月
【論文】 群馬県島村における近世末~近代初期の養蚕農家主屋の開口部変化 2016年06月
【著書】 津久井町史 第3章 古民家 2017年03月
直近の代表的な業績 (過去5年) 【 表示 / 非表示 】
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【著書】 群馬県近世寺社建総合調査報告書 ―歴史的建造物を中心に―《本編》 2022年03月
【著書】 若宮大路周辺遺跡群(No.242)ふれあい鎌倉ホスピタル建替え工事に伴う発掘調査 鎌倉市御成町778番1他13筆 2021年11月
【著書】 佐藤家住宅調杏報告書 一大仙市近代和風建築等総合調査事業一 2020年03月
【著書】 歴史的建造物の保存修理技術(調査・設計・監理)に関する基礎的研究(平成28年度~令和元年度 科学研究費補助金成果報告書) 2020年03月
【著書】 日本木造建築事典 構法の歴史 2018年12月
学内所属歴 【 表示 / 非表示 】
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2014年10月-現在
専任 横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院 都市イノベーション部門 教授
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2011年4月-2014年9月
専任 横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院 都市イノベーション部門 准教授
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2007年4月-2011年3月
専任 横浜国立大学 大学院工学研究院 准教授
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2001年4月-2007年3月
専任 横浜国立大学 大学院工学研究院 助教授
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1998年10月-2001年3月
専任 横浜国立大学 工学部 助教授
学外略歴 【 表示 / 非表示 】
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1991年7月-1998年9月
川崎市立日本民家園 技術職員
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1984年4月-1991年6月
財団法人文化財建造物保存技術協会 技術職員
研究経歴 【 表示 / 非表示 】
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伝統民家継承に関する手法研究―理念と技術伝承を通じた共通認識涵養をめざして―
科学研究費補助金
研究期間:
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歴史的建造物の保存修理技術(調査・設計・監理)に関する基礎的研究
研究期間:
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日本建築史の再構築
科学研究費補助金
研究期間:
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相模原市協働事業 古民家ツアーを通じた歴史的資産の保存活用手法の実践
その他の研究制度
研究期間:
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指物(指付技法)の変還過程と歴史的木造架構の類型化に関する研究
研究期間:
著書 【 表示 / 非表示 】
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群馬県近世寺社建総合調査報告書 ―歴史的建造物を中心に―《本編》
大野敏、大橋竜太、佐藤孝之、丑木幸男、上野勝久、村田敬一、小林正( 担当: 共著 , 範囲: 第3章 総論)
群馬県 2022年3月
総ページ数:321 担当ページ:121-143 記述言語:日本語 著書種別:学術書
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若宮大路周辺遺跡群(No.242)ふれあい鎌倉ホスピタル建替え工事に伴う発掘調査 鎌倉市御成町778番1他13筆
大野敏、濱村友美、青木誠、兼康保明、齋藤紀行、高橋敦、米田譲、尾嵜大真、大森貴之、奈良貴史、佐伯史子、上本進二( 担当: 共著 , 範囲: 第7章まとめ 第1節 検出した竪穴建物と井戸に関する建築史的所見)
株式会社イビソク 2021年11月
総ページ数:210 担当ページ:156-194 記述言語:日本語 著書種別:学術書
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横浜の茅葺き建築 茅葺きに学ぶエコロジー
大野敏( 担当: 単著 , 範囲: 序文と表紙を除くすべての本文と写真。図版の半分を担当。一部図面は張カシ氏の担当。)
公益財団法人 横浜歴史資産調査会 2020年3月
総ページ数:31 担当ページ:2,4-31 記述言語:日本語 著書種別:その他
ヨコハマヘリテイジが市内の建築の魅力を伝えるブックレットの第三編として発行した解説書。横浜市内に残る茅葺き建築について、民家を以中心に紹介した。内容は、まず茅葺き建築文化についての基本的事項をQ&A形式で説明した。ついで、横浜市内の茅葺き民家調査の概要を踏まえ、茅葺き民家の存続手法を所有と公開形態をもとに類型別に説明した。この際に神奈川県下の事例も紹介しながら横浜市における歴史的建造物保存継承手法の特色を示した。また、民家以外の茅葺き建築についての紹介と、茅葺き屋根の防火についても説明を加えた。
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弘前市指定有形文化財 旧石戸谷家住宅移築工事報告書
大野敏,岩井浩介,福井敏隆,兵頭勝幸( 担当: 共著)
弘前市 2020年3月
総ページ数:141 担当ページ:25-42、83-87 記述言語:日本語 著書種別:調査報告書
弘前市指定有形文化財 旧石戸谷家住宅を国指定史跡堀越城跡に隣接する敷地に移築復原して史跡見学にガイダンス施設に利用するための工事を監修し、建物の価値について論文を執筆した。建物は旧庄屋屋敷主屋で、桁行30mを超える長大な茅葺き民家である。建築根代は文政年間頃といわれていたが明確でなかったので、既往研究と大型茅葺き民家の系統の中でその年代の推定を行い、合わせて全国的な大型茅葺き民家におけるこの建物の位置づけを行った。その内容は「第3章第4節 主屋の建築的特徴と建築年代考察上の課題 pp25-32」「第3章第5節 建築年代についての課題 pp33-42」「第8章第1節 旧石戸谷家住宅の文化財的価値 pp83-87」で、報告書全体の監修も行った。なお、第3章4節と第3章5節は2020年3月の日本建築学会関東支部研究報告にて発表した(ウイルスにより発表会は中止したが提出論文は発表と認定)内容に、図版と文章を増補したものである。
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日本民家園叢書15 日本民家園耐震補強工事報告書 旧三澤家住宅
大野敏、古川洋、河合直人、井上説子、他( 担当: 共著 , 範囲: 編集と監修1と第1章概説を執筆)
川崎市立日本民家園 2020年3月
記述言語:日本語 著書種別:調査報告書
川崎市立日本民家叢書の15巻として公刊された
阪神淡路大震災以後、文化財建造物の耐震性能の向上が強く求められるようになった。その動きは東日本震災においてさらに強くなっている。確かに歴史的建造物といえども、公開活用するうえで人命を護るために必要な耐震性能は備えておく必要がある、その一方で、歴史的建造物の価値は、建築当時の構法・材料・形式を総合して後世に建築空間を伝えていくことになる。そのため安易な構造補強により、本来の建築形式を阻害することは急けなければならない。最近20年来、文化財建造物に対する構造補強は、文化財的価値と安全性確保のはざまで様々な試みが行われている。基本的に補強対象建物自体が構造意匠において固有の価値を持ち、その存続手法も大きく異なることもあって、文化財建造物の耐震補強は個別検討に頼らざるを得ないことが多い。そうした実態について、検討過程から愚弟的手法の検討、実施設計、施工記録、耐震事業を周知するための広報活動、等、一連の流れを具体的な検討過程まで含めて報告した資料集である。標準化が難しい文化財建造物の耐震補強事業ではあるが、今後事業化を進めるうえで、先例として貴重な情報源となりうる
学位論文 【 表示 / 非表示 】
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古代・中世厨子の形態に関する建築的研究
大野敏
1998年3月
未設定 単著 [査読有り]
おもに仏堂内に安置されて本尊を祀る厨子に関して、その形態に着目して古代~中世前半までにおける遺例を整理分類した。そして史料分析も加味して古代においてはその原形が建築(宮殿)・帳房・天蓋・棚の4種に由来すると解き、中世前期までに新たな形式(山華焦葉系)が中国から伝来したとし、中世は宮殿系厨子、円形天蓋系厨子、箱・筒系厨子、天蓋帳房折衷厨子、宮殿天蓋折衷厨子、山華焦葉系厨子、計6系統の厨子が存在することを示した。そして室町前期を境に本尊厨子は帳房天蓋折衷系厨子から宮殿系厨子に主流が転換すること、この時期は宮殿系厨子の規模・意匠において一大高揚期であったことを示した。総ページ数157。
論文 【 表示 / 非表示 】
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大野敏
日本建築学会技術報告集 第 27 巻 ( 第 67 ) 1500 - 1505 2021年10月 [査読有り]
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 単著
その他リンク: https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijt/27/67/27_1500/_pdf/-char/ja
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滋賀県不動寺本堂の昭和解体修理における舞台(礼堂)と御拝(車寄)の存続に関する手法と意義について
大野敏、チェン・スイ・イー
日本建築学会技術報告集 第 27 巻 ( 第 67 ) 1524 - 1529 2021年10月 [査読有り]
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 単著
その他リンク: https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijt/27/67/27_1524/_pdf/-char/ja
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移築保存手法を併用した保存地区の特質と可能性
大野敏
弘前市仲町伝統的建造物群保存地区計画見直し調査報告書 138 - 141 2020年3月 [招待有り]
記述言語:英語 掲載種別:研究論文(その他学術会議資料等) 出版者・発行元:弘前市教育委員会 単著
弘前市仲町伝統的建造物群保存地区計画見直し調査報告書(東北工業大学 中村琢巳博士編集・執筆)において、付論として伝建地区を野外博物館的な視点で再評価した場合の存在意義と維持・管理・活用の可能性について論じた。
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弘前市所在の旧石戸谷家住宅主屋について (2)
大野敏
2019年度(第90回)日本建築学会関東支部研究報告集Ⅱ 571 - 574 2020年3月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:日本建築学会関東支部 単著
前項で示した安政期の建築である可能性について、津軽地方の大型茅葺き民家の比較検討により、文久2年と伝える小山内家住宅との類似点が多いこと、明治19年の楠美家と比べると座敷における欄間の使用頻度と種類が限定され天井造作が素朴でや柱材もヒバに限定される(欅を不使用)などにおいて、安政期の建築と見ることが妥当であることを示した。
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弘前市所在の旧石戸谷家住宅主屋について (1)
大野敏
日本建築学会2019年度(第90回)日本建築学会関東支部研究報告集Ⅱ 567 - 570 2020年3月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:日本建築学会関東支部 単著
石戸谷家住宅主屋は、昭和60年(1985)に江戸時代における津軽地方の最上層民家遺構として弘前市有形文化財に指定された。平成16年(2004)に主屋が弘前市に寄贈されたが、老朽化が進む中で弘前市は平成21年(2009)に主屋を緊急的に解体して部材を保存した。そして平成27年から31年にかけて史跡堀越城跡史跡公園にガイダンスルームを兼ねて移築保存された。筆者はこの移築工事の改修をした立場から、主屋の復原考察に基づく建築的特徴を示し文政頃とされる建築年代について再興したものである。建築の特徴は、桁行30mを超える長大な茅葺き住宅で、軒は出桁造で高く構え、高大な小屋組は和小屋と叉首組を併用し、6室の馬屋を持つ4区画の広い土間空間を有し、居室部は下・中・上の3列構成で、上列のさらに上手に前方に付属空間が取り付く、が指摘できる。建築年代は既往研究によると文政頃とし、「安政六年己未正月廿一日 普請中諸払帳」を屋根修理記録と解していたが、記載内容から建築時期の可能性を指摘した。
総説・解説記事等 【 表示 / 非表示 】
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羽沢横浜国大駅周辺とキャンパスを都市科学する 大型都市模型製作と地域連携活動の紹介
大野敏、小池文人、須川亜紀子、大原一興、田中稲子、南俊允 他
独立冊子 2022年3月
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:その他 単著
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境島村登録文化財活用推進協議会「推進通信」第1号~第4号合併号
田島達行、大野敏
推進通信 第1号~第4号 2022年3月
記述言語:日本語 掲載種別:その他 単著
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山形県最上郡金山町 近岡家住宅主屋所見
大野敏
登録に必要な書類として整えた 2022年1月 [依頼有り]
記述言語:日本語 掲載種別:その他 単著
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群馬県伊勢崎市境島村 田島新一家主屋所見
大野敏
登録に必要な書類として整えた 2022年1月
記述言語:日本語 掲載種別:その他 単著
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大野敏
ヨコハマヘリテイジスタイル2021年秋号 3 - 3 2021年11月 [依頼有り]
担当区分:責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:速報,短報,研究ノート等(学術雑誌) 単著
その他リンク: http://www.yokohama-heritage.or.jp/yhs/pdf/yhs_20.pdf
作品・芸術・データベース等 【 表示 / 非表示 】
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神奈川県指定文化財 旧青柳寺庫裏屋根葺替修理事業に修理設計に関する技術指導
大野敏
2017年4月 - 2019年3月
作品分類:その他 発表場所:所在地は相模原市大島
茅葺屋根の葺替修理設計の事前指導、修理設計内容確認と指導、修理時における技術指導を継続的に行い、相模原市建築関係職員に対する現地説明会講師も引き受けた。
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森家住宅保存修理工事基本設計(村田重要伝統的建造物群保存地区内)
大野敏
2015年2月
作品分類:建築作品
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火災の教訓と重要文化財蘇生への歩み 旧太田家住宅焼損復旧修理工事の記録kanshuu (記録映像)
川崎市立日本民家園、民族映像研究所、大野敏(企画編集における監修)
2011年3月
作品分類:教材
平成2年に火災に遭い、平成3年~4年に焼損復旧工事が行われた太田家について、当時記録していたVTRテープをもとに、調査・修復手法検討、復原工事の技術的要点などを60分の映像に集約し、同時に5分間の短縮番も編集した。大野はその企画・編集に監修者として参加し、映像抽出と解説文の加筆修正に従事した。
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藤沢市指定文化財 旧福原家長屋門移築復原工事基本設計
2008年12月
作品分類:その他
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旧福原家長屋門取り解き移築保存保の記録(記録映像)
藤沢市教育委員会、TVKニュース社、大野敏(企画編集における監修)
2008年3月
作品分類:教材 発表場所:DVDにて博物館等教育機関に配布
平成17年~平成20年にかけて実施された藤沢市指定文化財旧福原家長屋門の移築保存事業に関して、その意義や保存技術の重要性、工事過程の要点を34分の映像に集約した。大野はその企画・編集に監修者として参加し、映像抽出と解説文の加筆修正に従事した。
科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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境島村における幕末~近代の蚕種製造民家群の保存継承に関する基礎的研究
2020年4月 - 2024年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
代表者:大野敏
資金種別:競争的資金
世界遺産の登録とその保存整備事業進展の一方で、島村の蚕種製造民家に関する基本的知見(蚕種製造工程と蚕室空間の対応関係、集落毎の蚕種製造住宅の成立・展開事情の把握、近隣との影響関係)は、解明すべき事柄がまだ存在する。何より約80件近く残存する遺構のうち詳細調査された事例が14件にとどまっている点は問題である。
この課題に対して、調査件数の拡大をはかり既存調査事例の見直しを含めて基礎資料の充実を図る。 -
歴史的建造物の保存修理技術(調査・設計・監理)に関する基礎的研究
2016年4月 - 2020年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
代表者:大野敏
資金種別:競争的資金
本における伝統木造建築を中心とする歴史的建造物の継承策は、国の重要文化財制度を頂点として重要伝統的建造物群保存地区選定制度(昭和50年)・登録有形文化財制度(平成8年)に拡がりを見せ、こうした中で維持保存施策が厳格に行われる重要文化財は、専門の修復建築家によって膨大な手間と資金(補助金)を費やして丁寧に維持修理が行われ、建築基準法の適用も受けない。しかし、重要文化財以外の文化財建造物は、維持修理に当たって文化遺産的価値をどこまで継承するのかの判断が多様で、厳しい財源の中で建築基準法にも配慮しながら維持修理に臨むことが多い。まして文化財未指定の歴史的建造物は、それ以上に維持継承に対する選択肢が多様である。すなわち重要文化財以外の歴史的建造物は、その継承手法が多様で複雑である。
一方、歴史的建造物の継承に関わる人材育成は、阪神大震災以後ヘリテイジ・マネージャー制度が全国に拡がり、一般の建築家や古建築愛好家が歴史的建造物に関心を持つ機会が増えてきた。こうした人材が非重要文化財の歴史的建造物継承の中核として期待されている。
つまり、新たな人材層に対して、多様で複雑かつ事例増加が見込まれる非重要文化財の歴史的建造物継承への対応を期待しているといえる。
現在のところヘリテイジ・マネージャー修了生の多くは、歴史的建造物の価値を見いだす業務段階にとどまっている場合が多いが、いずれは維持修理への参画が本格化する事は間違いない。その際に具体的な対処法として参照すべき資料はきわめて少ない。すなわち、当該建物の破損状況把握、その原因探求、具体的な対処法とそれによる文化遺産的価値の継承度合、工事費の積算根拠、などの具体的事例を収集・整理して提示することが強く求められている。
本研究は、申請者の文化財修復技術者としての経験と、研究者として全国の歴史的建造物調査や保存施策・人材育成講座などに関わってきた経験を総合して、様々なカテゴリーの文化財建造物の保存修理事例の集積と分析整理を行い、具体的な保存修復に向けての基礎資料を提供する -
災害で埋没した建物による民家建築史の研究
2020年4月 - 2025年3月
科学研究費補助金 基盤研究(A)
代表者:箱崎和久
資金種別:競争的資金
災害で埋没した建物を埋没建物と呼ぶが、埋没建物は、建築の下部が建ったまま、あるいは倒壊して部材が組み合ったまま残るのが特徴で、発掘調査で見つかる建物跡(遺構)よ
り圧倒的に建築的情報が多い。研究対象とするのは、①6世期の群馬県、②10世期の秋田県、③18世期の群馬県で、とりわけ③は広域の発掘調査により敷地ごと発見されており、
当時の主屋・付属屋・畑などを含む集落の実態が判明する。一方、民家史研究は、現存する社会的階層の高い民家をもとに構築されてきた。現存しない竪穴建物や掘立柱建物、社
会的中下層の民家については、「遺構」からうかがうしかなかった。被災埋没建物の検討により、それらの建物の実態が判明する。また現存古民家を悉皆調査することで、これま
では十分取り上げられてこなかった中下層の民家の存否をあきらかにし、被災埋没建物と比較検討をおこなう。これらによって民家史を再構築する。ここから判明する民家史は、一部の地域に限定されるものかもしれないが、これまでよりも多彩で、「遺構」からうかがうことができる民家のイメージを豊かにすることができる。 -
被災・破損を中心とする建設の技術革新と建築様式に関する歴史的研究
2013年4月 - 2018年3月
科学研究費補助金 基盤研究(A)
代表者:藤井恵介
資金種別:競争的資金
建築史において、様式変化の要因として構造技術の発展が重要な位置を占める.その契機として過去の被災により建築物のダメージに対するイノベーション(技術革新)の意味合いが無視できない。この視点に立って、現在の建築様式における技術革新の果たした役割をあらためて把握し、客観的な評価をおこなう。
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伝統民家継承に関する手法研究-理念と技術伝承を通じた共通認識涵養をめざして-
2011年4月 - 2014年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
資金種別:競争的資金
その他競争的資金獲得・外部資金受入状況 【 表示 / 非表示 】
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茅葺き技術の伝承手法に関する研究 ~記録の重要性に注目して~
2022年4月 - 2023年3月
公益財団法人 松井角平記念財団 公益財団法人 松井角平記念財団 助成金
代表者:大野敏
担当区分:研究代表者
本研究は以下の 3 項目で構成する。
1.申請者が過去に関わってきた茅葺き建物調査と屋根葺き工事に関する資料の総括。
2.修理工事報告書における茅葺き工事の記録の確認と内容整理
3.茅葺き技術保存に関する活動の確認調 -
正倉院所蔵の紫檀塔部材および黒漆塗六角厨子部材の復原的考察
2020年4月 - 2021年9月
公益財団法人 松井角平記念財団 公益財団法人 松井角平記念財団 研究助成
代表者:大野敏
正倉院宝物の中には、原形をとどめない残欠と呼ばれる資料が存在する。宮内庁正倉院事務所では、こうした資料についても丁寧に保管しながら、本来形式の把握について着実に調査研究を進めている。
こうした調査研究中の資料の中に紫檀塔残欠と黒漆塗六角厨子部材がある。前者は建築史学の泰斗・浅野清博士により部材の整理と復原考察がなされたが、未解明の部分が少なくない。後者は正倉院事務所において復原考察がなされているが、細部のおさまりの確定と復原図の作成には至っていない。
大野敏・春日井道彦・箱崎和久は正倉院事務所のご厚意により、2017年10月に上記資料を実見する機会を得て、その実態を知ることができた。その経験をもとに、以下のような確認調査と復原検討の研究を企画した。
すなわち、紫檀塔については、浅野清博士により海竜王寺五重小塔のように外部のみ建築的に作る箱式構造の5重小塔の可能性が指摘され、組物の部分的な復原図が提示されている。ただし柱間寸法や塔全体の形状に関しては復原図などの具体像は提示されていない。この点について、組物、垂木、隅木、茅負、高欄といった部材の再確認の中から、①各部材の寸法比例から5層で確定しうるか、②組物復原は妥当か、③軒構造についての解明はどこまで可能か、④上記の検討の結果により平面図・断面図・立面図の作成は可能なのか、を見極めたい。また、黒漆塗六角厨子部材に関しては、柱の上下の判断が重要であるが、上下の解釈に従って2種類の復原案を作成することにより、その妥当性を検証してみたい。
以上本研究は、異例の少ない奈良時代の建築・工芸の意匠と技法を解明するうえで重要な基礎的研究であり、今までの知見を深めるという点で意義が高い。 -
近代の文化財建造物の保存活用に関する基礎的研究ー神奈川県立博物館(旧横浜正金銀行本店本館)を事例として
2019年4月 - 2020年3月
公益財団法人松井角平記念財団 公益財団法人松井角平記念財団研究助成
代表者:大野敏
神奈川県立博物館は旧横浜正金銀行本店本館(明治38年 設計妻木頼黄)を博物館に転用した建物で、日本を代表する明治末期の近大建築として重要文化財に指定されている。この建物は鉄材で補助的に用いたレンガ造(一部石造)建築で、関東大震災時も崩壊しない頑健さを誇ったが,屋頂ドーム(銅板張.鉄骨及び木造)が火災に遭ったため、屋内も被災し,大正末期に大がかりな修理を経ている。その実態の解明はまだ十分でない。また創建時の図面も簡単なものが残されているに過ぎない。したがって本研究では、本店本館の建築に関して、大正改修の実態把握(資料整理と実測)を通して建築当初形式の残存状況を把握することにより、基礎資料を整備することを目指す。
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歴史的資産を活用した外国人観光客誘客に資する相模原市観光振興の具体的提案移換する調査研究
2017年11月 - 2018年2月
相模原市観光協会 調査委託費
代表者:大野敏
ふじの里山くらぶと横浜国立大学が連携して毎年一回実施してきた「古民家ツアー」14回分のアンケート結果を整理し資料化した.また、その内容を踏まえ、昨年度の調査成果(外国人留学生が日本の伝統文化をどのように享受したいか)も参照して、ツアー案を企画するとともに、具体的名体験メニューとして習字とコースター造りをあわせた提案を行った。
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歴史的資産を活かした観光振興のための基礎研究「ルートと解説の提案」
2016年12月 - 2017年3月
相模原市観光協会
代表者:大野敏
研究発表 【 表示 / 非表示 】
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歴史的資産を活かした地域づくり
大野敏
重文民家の集い「次世代の会」セミナー第2回「重文民家の活用について」 2022年2月 重文民家の集い学術会員
開催年月日: 2022年2月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:オンライイン(ホストは大阪教育大学碓田研究室) 国名:日本国
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厨子の形式および安置仏堂との関係について -宮殿系厨子を中心として-
大野敏 [招待有り]
研究集会 「宝物とそのいれもの:収納・収蔵の比較美術史」 2021年12月 東京大学大学院人文社会系研究科美術史学研究室
開催年月日: 2021年12月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:東京大学本郷キャンパス赤門総合研究棟 国名:日本国
東京大学大学院人文社会系研究科美術史学研究室主催(代表秋山聰教授)による研究集会。美術史・宗教史・日本史・日本建築史が「宝物とそのいれもの」を共通テーマとしてそれぞれの研究分野から研究報告を行い、互いの研究視点を知り相互理解や連携の可能性を探った。単なる異分野交流だけでなく、午前中に博士論文執筆中の若手研究者の発表5題、午後はシニア研究者の発表5題を組み、それぞれにコメンテーターにより総括を加え、世代間交流も目指した。日本建築史分野から大野敏(都市イノベーション研究院教授)と松崎照明(都市イノベーション研究院非常勤講師、金沢美術工芸大学客員教授、東京家政学院大学客員教授)が参加して、それぞれ「厨子の形式および安置仏堂との関係について -宮殿系厨子を中心として-」、「日本建築における宝蔵」と題して発表した。
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世界遺産とその周辺における歴史的建造物の継承について
大野敏 [招待有り]
全国重要文化財所有者連盟総会 全国重要文化財所有者連
開催年月日: 2019年6月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(招待・特別)
開催地:日枝神社
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民家研究および保存進展と町並み保存の可能性
大野敏
弘前市仲町重要伝統的建造物群保存地区見直し調査 中間報告会
開催年月日: 2019年2月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
弘前市
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「谷口地区の歴史的資産の魅力と今後の可能性について」
大野敏 [招待有り]
山形県金山町・第39回金山町生涯学習推進大会 山形県金山町
開催年月日: 2018年11月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:金山町公民館
『豊かな文化と人をはぐくむ地域づくり』をテーマにした金山町生涯学習推進大会において、平成25年度から横浜国立大学が取り組んできた「域学連携事業」に関する一つの重要な青果、すなわち歴史的資産を活かしたまちづくりの可能性について概説し、後半は平成30年度に調査した谷口地区の歴史的資産の可能性を説明して町民の理解を求めた。
共同研究希望テーマ 【 表示 / 非表示 】
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歴史的建造物の保存技術の継承に関して
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歴史的建築遺産の発掘とそれを活かしたまちづくりに関して
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伝統的木造建築の保存・修復および活用について
共同・受託研究情報 【 表示 / 非表示 】
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長野県安曇野市所在の等々力家住宅に関する建築史的研究
提供機関: 等々力家 その他
研究期間: 2009年10月 - 2017年3月
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指物(指付け技法)の変遷過程と歴史的木造架構の類型化に関する研究
国内共同研究
研究期間: 2000年04月 - 2004年3月
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木造建造物の保存修復のあり方と手法
国内共同研究
研究期間: 1998年12月 - 2003年3月
担当授業科目(学内) 【 表示 / 非表示 】
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2022年度 建築理論演習
都市科学部
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2022年度 建築理論スタジオS
大学院先進実践学環
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2022年度 建築理論スタジオS
大学院都市イノベーション学府
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2022年度 建築理論スタジオF
大学院先進実践学環
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2022年度 建築理論スタジオF
大学院都市イノベーション学府
その他教育活動及び特記事項 【 表示 / 非表示 】
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2021年04月-2022年03月「羽沢横浜国大駅周辺とキャンパスを都市科学する」プロジェクト推進 (その他特記事項)
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2018年08月-2018年10月弘前市における歴史的建造物の魅力(古民家、庭園、近代建築)ポスター発表 (教育方法・実践に関する発表、講演)
委員歴 【 表示 / 非表示 】
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文化審議会文化財分科会第二専門調査会
2017年04月 - 現在 第二専門調査会委員
委員区分:政府
主に文化財建造物に関する新規の指定・選定・登録案件に関して専門的立場から見を述べる.また、重要文化在建造物の保存修理における現状変更に関して専門的立場から意見を述べる
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文化審議会文化財分科会第四専門調査会
2014年06月 - 現在 第四専門調査会委員
委員区分:政府
主に文化財建造物の保存修理に関わる技術者(選定保存技術)について、専門的立場から意見を述べる
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群馬県文化財保護審議会
2014年08月 - 現在 審議会委員(建造物部会所属)
委員区分:自治体
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川崎市文化財審議会
2014年06月 - 現在 審議会委員
委員区分:自治体
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横浜市文化財審議会
2010年09月 - 現在 審議会委員(建造物部会所属)
委員区分:自治体
社会活動(公開講座等) 【 表示 / 非表示 】
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建築史学会大会2017年大会および記念行事催行
役割:司会, 企画, 運営参加・支援, その他
建築史学会 建築史学会2017年大会 横浜市 2017年4月
対象: 大学生, 大学院生, 教育関係者, 研究者, 学術団体, 市民団体, 行政機関
種別:会議、学会等の企画・開催
建築史学会2017年大会および記念行事の催行を常任幹事の大野敏が建築学科の同僚の守田正志・菅野裕子両氏の協力と神奈川大学内田青蔵教授の支援を得て実施した。会場は近代建築である神奈川県庁本庁舎議場を借用した。記念行事は、歴史的資産を活かした地域活性化のために建築史学が果たすべき役割をテーマに、研究者・市民活動家に加えて日本丸船長を交えて多角的に議論を深めた。
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弘前市
役割:講師
弘前市教育委員会 重伝建地区の防災セミナー 2021年12月
対象: 行政機関, その他
種別:講演会
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令和3年度 馬場花木園 旧藤本家歴史講座「神奈川と横浜の古民家の魅力 横浜の茅葺き を中心として」」
役割:講師
横浜市馬場花木園 旧藤本家歴史講座 2021年11月
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令和元年度 青森県建築士会ヘリテージマネージャー養成講習会講師
役割:講師
青森県建築士会 青森市 2019年7月 - 2019年12月
対象: 研究者, 社会人・一般, 行政機関, その他
種別:資格認定講習
青森県ヘリテージマネージャ―養成講座講師として全12回の講習会のうち、第3回目の必須講義「修復理論」を講義し、第12回の必須科目「演習成果発表会」の講評に参加した。
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令和元年度 滋賀県ヘリテージマネージャー上級講習会講師
役割:講師, 助言・指導
滋賀県建築士会 滋賀県甲賀市土山町 2019年7月 - 2019年11月
対象: 社会人・一般, 行政機関, その他
種別:公開講座
滋賀県建築士会主催のヘリテージマネージャ資格取得者向けの上級講座で、旧東海道土山宿に現存する町並みと町家遺構の具体的な調査に基づき、街並みの特質を理解するとともに、登録文化財手続きに指して必要な所見作成を、全4回の講義と演習により身につける。大野は前4回のうち3回に講師として参加して、調査の具体的手法の教示と登録所見の書き方を説明した。
メディア報道 【 表示 / 非表示 】
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BS 朝日 百年名家 「島村養蚕農家群」
BS朝日 百年名家 2021年9月
執筆者:本人
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BS朝日「百年名家」出演 「町田市旧白州正子邸・旧荻野家住宅ほか」
BS朝日放送 百年名家 町田市 2018年8月
多摩丘陵の古民家を保存活用している施設として、町田市薬師池公園内の重要文化財・旧永井家住宅と東京都重宝・旧荻野家住宅、鶴川の旧白州正子旧宅(武相荘)の建築的特色を解説し、歴史的建造物の保存手法について出演者と意見交換した。
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BS朝日「百年名家」出演 「三渓園」
BS朝日放送 百年名家 横浜市 2014年3月
BS朝日放送「百年名家(60分番組)」にて
横浜三渓園内の臨春閣・秋聴閣(2棟は移築保存された近世前期の上層階層住宅遺構)・白雲邸(原三渓が邸宅内に設計建築した書院建築)の建築について、その特徴を解説し、合わせて原三渓の建築観について言及した。放送は2014年4月13日。
BS朝日放送「百年名家(60分番組)」にて
横浜三渓園内の燈明寺本堂・矢ノ原家住宅・燈明寺3重塔について、建築的特徴と共に移築保存の意義について解説した。放送は2014年4月20日。 -
BS朝日「百年名家」出演
BS朝日放送 百年名家 2011年8月
BS朝日放送「百年名家(60分番組)」にて東日本屈指の古民家である重要文化財・関家住宅の解説を行い、個人所有文化財の保存継承の意義も述べた。
学内活動 【 表示 / 非表示 】
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2021年04月-2023年3月教育研究評議会評議員 (全学委員会)
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2021年04月-2022年3月都市イノベーション研究院代議員 (部局内委員会)
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2018年04月-2020年3月日韓共同理工系学部留学生事業WG (全学委員会)
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2018年04月-2020年3月都市科学部長補佐 (部局内委員会)