所属組織 |
教育学部 学校教員養成課程 家政教育 |
職名 |
教授 |
研究キーワード |
被服衛生学、被服環境学、被服教育、被服構成学 |
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YNU研究拠点 |
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関連SDGs |
薩本 弥生 (サツモト ヤヨイ)
SATSUMOTO Yayoi
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代表的な業績 【 表示 / 非表示 】
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【論文】 感染症予防のための各種マスクの着用が熱中症リスクおよび温熱的快適性に及ぼす影響(日本家政学会誌) 2024年05月
【論文】 Effects of Shoe Fit and Moisture Permeability of a Leather Shoe on Shoe Microclimate and Air Exchange 2016年06月
【著書】 衣生活の科学-テキスタイルから流通マーケットへ- 2015年03月
直近の代表的な業績 (過去5年) 【 表示 / 非表示 】
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【論文】 若者の性格と日常ファッションとしての着物への嗜好性(横浜国立大学教育学部紀要. I, 教育科学) 2025年02月
【論文】 【論文】スポーツ時の熱中症予防のための実態調査と警報メールの有効性の検討(教育デザイン研究) 2025年02月
【論文】 感染症予防のための各種マスクの着用が熱中症リスクおよび温熱的快適性に及ぼす影響(日本家政学会誌) 2024年05月
【論文】 運動発汗時の肌着の熱水分移動(横浜国立大学教育学部紀要. I, 教育科学) 2023年02月
【論文】 乳幼児用おむつの熱水分移動性能と温熱的快適性(横浜国立大学教育学部紀要. I, 教育科学) 2022年02月
プロフィール 【 表示 / 非表示 】
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お茶の水女子大学家政学部被服学科卒業、同大学院修了
文化女子大学大学院家政学研究科被服環境学専攻博士課程修了
被服の快適性や被服学教育に関する研究に従事。
学歴 【 表示 / 非表示 】
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-1992年
文化女子大学 家政学研究科 被服環境学 修了
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-1989年
お茶の水女子大学 家政学研究科 修了
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-1987年
お茶の水女子大学 家政学部 被服学科 卒業
学内所属歴 【 表示 / 非表示 】
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2021年4月-現在
専任 横浜国立大学 教育学部 学校教員養成課程 家政教育 教授
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2017年4月-2021年3月
専任 横浜国立大学 教育学部 学校教育課程 家政教育 教授
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2011年4月-2017年3月
専任 横浜国立大学 教育人間科学部 学校教育課程 家政教育 教授
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2007年4月-2011年3月
専任 横浜国立大学 教育人間科学部 学校教育課程 家政教育 准教授
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2000年4月-2007年3月
専任 横浜国立大学 教育人間科学部 学校教育課程 家政教育 助教授
所属学協会 【 表示 / 非表示 】
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1994年4月-現在
日本家政学会
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1987年4月-現在
日本繊維製品消費科学会
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2000年4月-現在
人間ー生活環境系学会
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2010年3月-現在
日本家庭科教育学会
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1987年4月-現在
繊維学会
研修受講歴 【 表示 / 非表示 】
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2023年8月
人を対象とする非医科学系研究用2023年度カリキュラム修了証
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2023年4月
人を対象とする医科学系研究用(医学系研究者標準コース)2023年度カリキュラム修了証
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2017年6月-2019年9月
JSTコース(2)(理工系)カリキュラム修了証
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2017年6月-2019年9月
JSTコース(1)(生命医科学系)カリキュラム修了証
研究経歴 【 表示 / 非表示 】
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ビジネスパンプス着用時における歩行動作へのヒールの高さ、年齢の影響
共同研究
研究期間: 2017年4月 - 2020年3月
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紙オムツの着用時の温熱的快適性
研究期間: 2006年4月 - 2010年3月
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靴の熱水分伝達性能と温熱的快適性
研究期間: 2003年4月 - 現在
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着装シミュレーションを用いた被服の家庭科教材研究
研究期間: 2002年4月 - 2005年3月
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ふいご作用の着衣の放熱性能への影響
研究期間: 1998年4月 - 現在
著書 【 表示 / 非表示 】
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未来につなげるESD
倉田薫子,有元典文,一柳廣孝,伊藤裕来,金光真理子,河内啓成,髙本真寛,薩本弥生他( 担当: 分担執筆)
大修館書店 2024年9月 ( ISBN:978-4-469-29118-6 ) [査読有り]
総ページ数:126 担当ページ:6 記述言語:日本語 著書種別:一般書・啓蒙書
分担執筆した章では衣服について取り上げた。最近はファストファッションの流行により衣服が短サイクルに廃棄されるシステムになっている。私たちが着る衣服は、だれが作っているのか、着なくなった衣服はどのように処分されているのか。衣服の購入から廃棄に至るまで、消費者として責任ある行動はどうあるべきなのか。かつての日本の里山の暮らしにおける衣生活の様子、当時の人々の、ものを大切にして無駄なく使いきる人々の暮らしから持続可能な社会をめざす現代の私たちが学び取るヒントを紹介した。
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医療者のための熱中症対策
三宅康史(編著),薩本弥生分担執筆( 担当: 単著)
日本医事新報社 2019年6月 ( ISBN:9784784955862 ) [査読有り]
総ページ数:197 記述言語:日本語 著書種別:学術書
「かかりつけ医のための熱中症対策Q&A」の10章で①熱中症が心配される時期の服装について解説した。熱中症が心配される暑熱環境では熱や汗が蒸発しやすい服装が望まれる。衣服素材の吸水速乾性,吸湿性,通気性,透湿性および,着衣のデザインや着方などの構成要因である開口条件やフィット性等の影響について各々例を挙げながら説明した。また、幼児の熱中症対策についておよびコンプレッションインナーの影響についても解説をした。
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衣服の百科事典
中村 仁 (著), 日本家政学会 (編集), 大塚 美智子 (編集) ,薩本 弥生 ほか( 担当: 共著)
丸善株式会社 2015年4月
記述言語:日本語 著書種別:事典・辞書
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衣生活の科学-テキスタイルから流通マーケットへ-
間瀬 清美 (著), 薩本 弥生 (著) ( 担当: 共著)
アイケイ・コーポレーション 2015年3月
記述言語:日本語 著書種別:学術書
学位論文 【 表示 / 非表示 】
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The convective heat transfer of clothing system
薩本弥生
1992年3月
学位論文(博士) 単著
着衣の伝熱は素材の物性値のみでなく着衣の構成要因によって影響される。そこで着衣状態を考慮し,理論解析の容易な系として人体が立位した姿勢で強制対流がない環境下での定常状態の着装モデルを,垂直発熱平板を用い模擬し,実験的理論的検討を行った。また,最後に乾性伝熱の範囲でサーマルマネキンへの応用を試みた。素材の通気性と隙間の間隙の熱伝達への効果を検討した結果,予想に反して通気性の熱伝達への効果がみられないという新たな知見が得られた。
論文 【 表示 / 非表示 】
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薩本 弥生, 片野 結夏子
横浜国立大学教育学部紀要. I, 教育科学 8 72 - 81 2025年2月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:横浜国立大学教育学部 共著
本研究の写真の掲載に関しては河出書房新社に著作物利用申請を行い掲載許可いただいた。ここに記して感謝申し上げる。
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【論文】スポーツ時の熱中症予防のための実態調査と警報メールの有効性の検討
薩本 弥生, 野澤 華織子
教育デザイン研究 16 ( 1 ) 223 - 232 2025年2月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:横浜国立大学大学院 教育学研究科 共著
謝辞
アンケート調査に協力いただいたバレー部、バスケ部、ラクロス部、野球部、ラグビー部、アメフト部の皆様に感謝する。本研究は科学研究費基盤研究C(課題番号23K019830001)の一部として実施した。ここに記して謝意を示す。 -
感染症予防のための各種マスクの着用が熱中症リスクおよび温熱的快適性に及ぼす影響
田村 沙織, 薩本 弥生, 田村 日向子, 大矢 幸江, 田中 英登
日本家政学会誌 75 ( 7 ) 300 - 312 2024年5月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:一般社団法人 日本家政学会 共著
<p> 本研究では, 暑熱環境下での中程度運動時のマスク着用による熱中症リスクと快適性の評価をするため, 感染症予防対策として使用されている3種のマスクを対象とし, 人工気候室での被験者実験を行った. 加えて, 各種マスクの素材物性評価および温熱的快適性に関わる性能評価を実施した. 耳内温の結果より, いずれも熱中症の重症度に値する基準値を超えることはなく, 重大な熱中症を引き起こすリスクは低いことが明らかとなった. ウレタン立体マスク (PT) は平均皮膚温や息苦しさで有意に低値を示したが, 粒子捕集効率が5 %程度と感染症予防効果が非常に低い結果となった. さらに, 運動後の濡れによる不快感が増すことが示唆された. プリーツナノファイバー不織布マスク (NF) は粒子捕集効率が90%以上あり, マスク内温度や不快感も有意に低値となった. N95型立体不織布マスク (3 M) は通気抵抗が大きく, 粒子捕集効率が99%以上と非常に高い値を示したが, このことが息苦しさを感じさせ, 総合的に不快感が強い結果につながることが明らかとなった. これらの結果から, 暑熱環境下での中程度運動時のマスク着用については, 感染症予防と快適性の観点から, NFが最適であることが分かった.</p>
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「繊維製品の快適性・健康研究」分野における変遷ならびに今後の展望について
薩本 弥生, 井上 真理
繊維製品消費科学 64 ( 3 ) 164 - 172 2023年3月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(学術雑誌) 出版者・発行元:一般社団法人 日本繊維製品消費科学会 共著
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大矢幸江,薩本弥生
横浜国立大学教育学部紀要. I, 教育科学 6 105 - 117 2023年2月
記述言語:日本語 掲載種別:研究論文(大学,研究機関紀要) 出版者・発行元:横浜国立大学 共著
本研究では2校の中学1年生を対象に着物文化に関わる浴衣着装と模様ワークの授業を行った。1校は浴衣着装後に模様ワークを行い、もう1校は浴衣の着装のみを丁寧に行う実践を行った。模様ワークの有無によって着物文化への興味関心や継承意欲に及ぼす影響を検証することを目的とした。さらに、生徒の保護者を対象に、浴衣や着物に関する保護者の実態の調査と、着物文化学習に対する意識や生徒の対する期待を合わせて調査した。
授業前の学校間の比較からは、2校間に差は見られなかった。授業後は2校間に有意差が見られたため、各学校で授業前後の有意差を検証すると、模様ワークを行った学校の方がより多くの項目で有意な効果が見られた。着物文化への興味や誇り、着装への意欲などは両校とも高まったが、着装後に模様について名前や意味などを学習した学校では、着物の模様への興味だけでなく、着物文化の継承意欲にも効果があることが示された。これはパス解析によっても同様の結果を得ることができた。保護者に対するアンケートからは学校間による意識の差はみられなかった。保護者は生徒に浴衣の着つけができるようになってほしい、着物のマナーやTPOなど着物文化の知識を身につけてほしいと考え、学校教育で学んでほしいと考えていた。また、着物文化を受け継ぎ次世代への継承することも期待していた。
総説・解説記事等 【 表示 / 非表示 】
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薩本弥生
中学保健ニュース(少年写真新聞社) ( 1948 ) 1 - 1 2025年6月 [査読有り] [依頼有り]
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 単著
新型コロナウイルス感染症の予防対策として手洗いは日常生活の中で取り組みやすい対策として推奨されてきた。コロナ禍が終息した後も、感染症対策として手洗いは重要である。また、手洗い後の手指の乾燥方法として学校現場ではハンカチが用いられるが、ハンカチの衛生的な使用方法に関しては指導基準がない現状である。そこでハンカチの衛生的な使い方に関して紹介した。
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薩本弥生
ほけんニュース(少年写真新聞社) ( 477 ) 1 - 1 2023年11月 [査読有り] [依頼有り]
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 単著
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薩本弥生
人間-生活環境系学会 2023年7月
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他) 単著
近年,夏季に熱中症による死亡が毎年多数報告され,地球温暖化やヒートアイランド現象の影響もあり増加傾向にある。熱中症は10代男性においてはスポーツに起因するものが圧倒的である。中でも夏季の高温環境下でも長袖,長ズボン等で被覆面積の大きいウェアを着用するスポーツで暑熱障害の多発が報告されている。屋外では野球,屋内では剣道等の運動中に熱中症の発生率が高い現状である。野球用のアンダーウェアについて被験者実験で綿とポリエステル(PET)のアンダーウェアを比較したところPETのインナーは発汗効率が高く,体温上昇度も綿素材よりも低く抑えられた。吸水速乾性のPETの方がより濡れ広がり蒸発面積を稼ぎ、蒸発速度が大きいことが寄与していた。そのため暑熱環境下でスポーツをして大量に汗をかくような状況では吸水速乾性の素材を活用するとよい。着衣のデザインの工夫によるふいご作用による放熱促進も期待される。熱中症予防のためのe-learning教材を紹介した。
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「繊維製品の快適性・健康研究」分野における変遷ならびに今後の展望について
薩本 弥生, 井上 真理
繊維製品消費科学 64 ( 3 ) 164 - 172 2023年3月
担当区分:筆頭著者, 責任著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要) 出版者・発行元:一般社団法人 日本繊維製品消費科学会 共著
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防護服着用時の熱ストレスについて
薩本弥生
安全と健康 23 ( 4 ) 337 - 339 2022年4月 [査読有り] [依頼有り]
担当区分:筆頭著者 記述言語:日本語 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:中央労働災害防止協会 単著
着衣の熱ストレスを評価する指標として着衣補正値(Clothing Adjustment Value, 以下CAV)がISO 7243 :2017の中で提案され、翻訳版であるJIS Z8504:2021にも採用された。熱ストレスを最も左右する着衣素材の特性は、蒸発熱抵抗 と熱抵抗 で決まり、これらは主に着衣素材の物性と構造によって規定される。本稿では各種着衣における蒸発熱抵抗とCAVの関係、着衣の構造や環境湿度の影響等について紹介した。
作品・芸術・データベース等 【 表示 / 非表示 】
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きもの文化の伝承と海外発信のための教育プログラムICT教材
薩本弥生、川端博子,堀内かおる,扇澤美千子,斉藤 秀子,呑山 委佐子
2009年4月 - 現在
作品分類:教材
きもの文化の伝承と発信をゆかたに特化して「テーマ学習」教材をe-learning教材として活用するため平成21年から「着方が分かる」「たたみ方が分かる」「産地が分かる」「縫い方が分かる」を切口としたホームページ制作に着手し、平成22年度には平成22年度に作成したDVDを元に「着方が分かる」「たたみ方が分かる」の部分を、視聴者が視聴したいページを選択できるようにすること、ビデオから抜粋した写真やイラストレータに作成を依頼した静止画と同期させ、よりわかりやすく使い勝手が良いようにすること、日本語版、英語版に加え中国版も加えることを目標に再編成した。さらに平成22年度末に完成した「テーマ学習」教材を元に「産地が分かる」「縫い方が分かる」他、浴衣の色・柄、染め、構成、さらに応用編として平面構成の文化、着物の種類とTPOなどを盛り込んだ。平成23年度には作成した英語版および中国語版の浴衣の着装およびたたみ方のDVDを元に、ホームページ上にe-learning教材としてウェブ掲載した。また、和裁が専門の分担者(呑山)が勤務校で作成する和裁のDVDを一部提供いただき、それを元にe-learning教材の「縫い方がわかる」の部分を完成させ、国内向けのe-learning環境の充実を図った。
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家庭科衣生活分野・住生活分野e-learning教材
薩本弥生、佐桑あずさ
2023年4月 - 現在
作品分類:教材
グローバル社会の中で他国と国際交流する機会が増える中、自分の国と郷土を愛するとともに他国の伝統や文化を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うためにはまず、日本の伝統的な生活文化を理解し、それを継承、発展させようとする意欲を育むための伝統文化に関する教育の充実が求められる。そこで衣生活、住生活分野の両研究室で衣生活、住生活に関する伝統文化の一つである「きもの文化」と「和室の畳文化」について理解を深め、次世代に伝える体験的学習を核とした教材を開発し、免許状更新講習等で現場の先生方に試していただき、附属中学校等で授業研究を重ねてきた。その成果を現場の授業で活用いただけるように授業用のe-learning教材として公開することとした。
今後、さらに両分野の共通点である快適性、安全、環境配慮の生活に関する教育内容や方法を検討し、体験的に学ぶことができる教材を開発する。また、それぞれの分野独自の教育内容も含め、両分野のe-learning教材をまとめて家庭科の授業の中で活用し学習に役立ててもらえるようホームページを充実させたいと考えている。 -
「熱中症予防にトライ」e-learning教材
薩本弥生, 町川誠弥,田中英登, 田中稲子,島﨑康弘, 深沢太香子
2023年4月 - 2023年10月
作品分類:教材
本題材は、生活者が暑熱環境下でも快適で健康な生活を送られるように支援するために、生理的視点と被服環境、居住環境、屋外環境での熱中症対策指針を示し熱中症予防に必要な知見を主体的に学ぶために作成したe-learning教材である。「熱中症予防にトライ」と題し、この教育プログラムを用いて体験型のワークショップを実践し、前後のアンケートより、リテラシー向上の効果検証を行うことを目的としている。この教材を用いて大学の教養レベルでの授業で活用したい。科学研究費基盤研究C「熱中症予防支援システム構築のための人―被服ー環境系の最適化」(23K01983 代表:薩本弥生)の研究の一環で作成した。
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「高齢者のための熱中症対策」e-learning教材
薩本弥生, 田中英登, 田中稲子, 藤岡泰寛, 田村沙織
2024年4月 - 2024年7月
作品分類:教材
本題材は、高齢者に特化して生活者が暑熱環境下でも快適で健康な生活を送られるように支援するために、以下の3つの視点での対策を示す教材である。1. 熱中症の機序 (高齢者の熱中症の特徴と予防法,2. 被服環境の 熱中症対策(被服の吸湿性・吸水性 帽子の日射遮蔽効果),3. 居住環境の 熱中症対策(打ち水の効果 日よけ(グリーンカーテン、ひさし、カーテン)の効果)
熱中症予防に必要な知見を主体的に学ぶことができるように工夫したe-learning教材である。「高齢者の熱中症対策」と題し、この教育プログラムを用いて体験型のワークショップを実践し、前後のアンケートより、リテラシー向上の効果検証を行うことを目的としている。この教材を用いて高齢者対象の教育プログラムを実施し、その復習あるいは予習の授業で活用したい。科学研究費基盤研究C「熱中症予防支援システム構築のための人―被服ー環境系の最適化」(23K01983 代表:薩本弥生)の研究の一環で作成した。 -
小学校家庭科-基礎縫いをマスターしてダ―ニングにトライ!e-learning教材
林里桜,薩本弥生
2024年4月 - 2024年8月
作品分類:教材
本題材は、小学校家庭科で学習する生活を豊かにするための布を用いた物の製作をするためのe-learning教材である。基本的な製作技能を身に着けた後、ほころんだ衣服を補修して素敵によみがえらすことができるダ―ニングについて児童が主体的に取り組めるように工夫をした。この教材を現場の小学校の授業で活用してほしい。
受賞 【 表示 / 非表示 】
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石本記念デサントスポーツ科学振興財団研究助成-自由課題研究優秀入選
2018年 石本記念デサントスポーツ科学振興財団 ビジネスパンプス着用時における歩行動作へのヒールの高さ、年齢の影響
受賞者:薩本弥生,竹内正顯 -
石本記念デサントスポーツ科学振興財団研究助成-自由課題研究優秀入選
2012年 石本記念デサントスポーツ科学振興財団 温熱的快適性を向上させた換気機構付きの革靴の開発
受賞者:薩本弥生,竹内正顯 -
石本記念デサントスポーツ科学振興財団研究助成-自由課題研究優秀入選
2007年 石本記念デサントスポーツ科学振興財団 ブラジャーのバックパネルの設計条件が 動作適合性および快適性に及ぼす影響
受賞者:薩本弥生 ,斉藤秀子 ,田村照子 -
日本家政学会被服衛生学部会奨励賞
2005年08月
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守谷育英会研究助成
2000年
科研費(文科省・学振)獲得実績 【 表示 / 非表示 】
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熱中症予防支援システム構築のための人-被服-環境系の最適化
2023年4月 - 2026年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
代表者:薩本弥生
資金種別:競争的資金
本研究では若年者及び高齢者を対象にコロナ禍での暑熱環境下の熱中症予防に向けて,人-着衣-環境に関わる環境の温熱物理量を計測して集積し,同期して人の温熱的快適性や心身負荷の指標となる温熱生理計測および心理計測をし,環境の刺激に対する世代による生理・心理反応の特徴を把握し、熱中症の予兆を判定する指標を構築する.さらに、熱中症対策として適切な被服や住居の条件を明らかにすることを第1の目的とする.また、生活者が暑熱環境下でも快適で健康な生活を送られるように支援するために、被服および住居による熱中症対策指針を示したICT教材を作成し、それを用いた教育プログラムを用いて体験型のワークショップを実践し、前後のアンケートによりリテラシー向上の効果の検証を行うことを第2の目的とする.
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熱中症予防支援システム構築のための人-着衣-環境系の評価
2020年4月 - 2023年3月
科学研究費補助金 基盤研究(C)
代表者:薩本弥生
資金種別:競争的資金
(5) 温熱的に快適で健康な生活を支援するために被服環境,屋外環境,居住環境,スポーツ環境に注目し,暑熱環境あるいは温熱負荷の高い作業環境での熱中症予防に向けて,人-着衣-環境に関わる温熱環境物理量を計測・集積し,同期して温熱的快適性や心身負荷の指標となる温熱生理計測や心理計測を行う.スポーツ時や生活時の高齢者に注目し暑熱環境下の生理・心理反応の特徴を把握し,取得したデータから世代別の熱中症行動・状態モデルの構築を行う.これらから新たな評価指標による熱中症予防システムを構築することを目指す.
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着衣と人体生理状態を考慮した無線通信による熱中症予防支援システムの構築
2015年4月 - 2019年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
代表者:薩本弥生
資金種別:競争的資金
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無線通信による熱中症予防支援システムの構築と被服環境デザインの最適化
2011年5月 - 2015年3月
科学研究費補助金 基盤研究(A)
代表者:薩本弥生
資金種別:競争的資金
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靴の熱・水分伝達性能への靴の材料特性や形態特性の影響と温熱的快適性
2003年4月 - 2005年3月
科学研究費補助金 基盤研究(B)
代表者:薩本弥生
資金種別:競争的資金
素材、足部フィット性の異なる革靴を用いtえ、靴素材および靴のフィット性が靴の熱・水分移動性及び歩行・運動機能性に与える影響に関して検討した。
その他競争的資金獲得・外部資金受入状況 【 表示 / 非表示 】
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児童向け通学用品の熱中症対策に関する研究
2021年11月 - 2022年11月
民間財団等
担当区分:研究代表者
児童向けの通学帽子や通学用リュックなどの通学用品の熱中症予防に関する研究
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寝具および衣料製品の遠赤外線放射測定手法に関する受託研究
2018年4月 - 2019年3月
一般社団法人 遠赤外線協会
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「きもの」文化の伝承と発信のための教育プログラムの開発-「きもの」の着装を含む体験学習と海外への発信-
2009年4月 - 2012年3月
文部科学省 文化ファッション研究機構服飾文化共同研究
日本の「きもの」文化は、日常着が洋装化し既製服が普及した今日、若者に理解されにくくなりつつある。一方、全国規模で外国人観光客が増加傾向にあり、情報のみならず、人やモノの移動を含むグローバル化が進んでいるが、日本の伝統文化をどのように発信するかについての検討は十分でない。このような「きもの」文化をめぐる現状を打開するために、本研究では、「きもの」文化を伝承するための、そして、世界へ発信するための教育プログラムを開発することを目的とした。「きもの」の内でも最も身近でカジュアルな浴衣を取り上げ、その着装を含めた「きもの」文化の理解を深める体験型教育プログラムを開発した。教材として「ゆかたがわかる」をテーマとするテキスト版、デジタル版を作成し、インターネットでの教育サービスの提供を試みた。浴衣の着方に関しては日本語版に加え海外に発信するための、中国語版、英語版のデジタル教材も作成し、海外へのインターネットでの教育サービスの提供を試みた。中学・高等学校の協力校10校(累積数)で授業実践し、授業前後に着物文化や着装感に関わるアンケート調査を実施した。授業実践後の調査結果の分析により日本の若者でも外国の若者でも浴衣の着付けの技能の習得は十分と捉えていないが、着付けの仕方を理解し、着装後に高揚感を感じ、それらの体験が着物文化への興味関心を高めることに貢献していることが確かめられた。「きもの」文化を紹介する本教育プログラムの開発は、日本の若年層に日本の「きもの」文化を尊重し継承・発展させようとする心を育て、外国の若者にも日本の伝統文化に対する関心を高め国際交流にも寄与できることが明らかとなった。
研究発表 【 表示 / 非表示 】
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高齢者向けのシューズ開発のための要支援要介護認定の高齢者の重心動揺、歩行姿勢及び歩行動作解析
薩本弥生,梅田優衣、丸岡彩乃、大矢幸江、草野拳、市川将
繊維製品消費科学会2025年度年次大会 2025年6月 日本繊維製品消費科学会
開催年月日: 2025年6月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:日本女子大学(東京)
目的:歩行能力の維持・向上は医療費や介護費の削減、社会保障制度の持続可能性向上にも寄与するため、筋力やバランス能力の低下による転倒リスク軽減が必要である。しかし、先行研究は脚部に留まるものが多く、全身の動作解析や要支援高齢者を対象とした研究は十分なされていない。そこで本研究は若年者とデイサービス利用高齢者を対象に歩行実験を行い、全身の歩行特性を分析し比較することを目的とする。
方法:本実験の被験者は大学生29名(男性10名、女性19名、19~24歳の健康な若者)と、デイサービス利用高齢者53名(男性12名、女性41名、61~99歳、要支援1~要介護5)である。高齢者は骨・関節疾患、脊椎疾患、神経系疾患など多様な主病を持つ。Kinect v2を使用し、身体特徴点20点(頭、肩、肘、手、骨盤、膝、足首、足など)を3次元座標で計測した。また、Foot Scanを用い、立位静止時の体圧分布、重心動揺、歩容を測定した。被験者はKinect v2で6mの歩行を計測後、裸足でFoot Scan測定板に立ち、体圧分布と重心動揺を計測した。その後、1mの往復歩行を5回繰り返し、歩容を記録した。
結果・考察:高齢者と若年者とで静止立位保持能力と歩行能力を比較すると、多くの項目で有意差が認められた。若年者は歩行速度が速く、左右バランスが取れたダイナミックな歩行スタイルで、腕をしっかり振りながら足を高く上げて歩いていた。また、踵でしっかり踏み込んで体重を踵からつま先へスムーズに移動させ、つま先で蹴り出すあおり運動を十分に行えていることが確認された。一方、高齢者は歩行速度が遅く、ふらつきが小さい安定性を重視した歩行スタイルを示した。歩行には左右差があり、腰が曲がり、腕振りは小さく、腕が後方に留まっており、足はあまり上げずに歩くという特徴も確認された。また、あおり運動が十分に行えず、ペタペタとした歩行スタイルになっていた。年齢を重ねると、すべての歩き方が一律に衰えるわけではなく、低下する項目、変わらない項目、さらには向上する項目があることが明らかになった。ふらつきに関しては、高齢者は筋力が弱く、バランス感覚も衰えるため、転倒しそうになった際に持ちこたえる能力が低い。よって全体的に安全性を重視した歩き方を選択する傾向があり、その結果、ふらつき自体は高齢者の方が小さいことが分かった。どの歩行特性も加齢に伴う筋力低下が重要な要因として関係していると考えられる。
高齢者を5m歩行時間で二群に分けて比較すると5m歩行の短時間群の方が、左右とも歩幅、重心動振れ幅、腕振り、肘振り、腿の最大角度が大きく、腰の曲がりが小さかった。このようなダイナミックな歩行スタイルは、若年者において見られた歩行特性である。また、一方で、5m歩行の長時間群では安定性を重視したゆっくりとした歩行スタイルを示すことが分かった。このことから、歩行速度は歩行能力を図る上で有効な指標になると考えられる。
高齢者において性別および年代による静止立位保持能力や歩行能力の有意差は概ね認められなかった。一方で、床反力では世代差がみられ、世代があがるほど、あおり運動が十分に行えていないことが確認された。例えば外反母趾の人はつま先で十分に蹴り出すことができていないことが分かった。外反母趾では親指が外側に曲がるため、通常の歩行時の蹴り出しで重要な役割を果たす母趾球に体重が適切に乗らなくなり、蹴り出しの力が分散されていることが原因であると考えられる。 -
WBGTにおけるスポーツウェアのCAV推定に関する研究
傳法谷郁乃、鈴木あおい、岩本静男、藤本遼、薩本弥生
繊維製品消費科学会2025年度年次大会 2025年6月 日本繊維製品消費科学会
開催年月日: 2025年6月
記述言語:日本語 会議種別:ポスター発表
開催地:日本女子大学(東京)
目的:熱中症予防のための熱ストレス指標としてWBGTが一般に用いられるが、熱ストレスの中に着衣の補正値としてCAVが導入されているが、個々の着衣のCAV値に関しては明確に示されていない。本研究では着衣量が多いスポーツウェアのCAVの補正値を推定することを目的とする。
方法:A大学の運動部を対象に熱中症対策方法、練習・試合の時の服装についてヒアリングを行い、剣道部、合気道部において着衣の熱負荷が大きいことが明らかになったため、これらのウェアのCAVを推定することにした。サーマルマネキンを用いて総蒸発熱抵抗を測定し、CAVの予測式を用いてCAVを推定した。
結果・考察:剣道着のCAVはPET製と比較して綿製のウェアの方がわずかに高くなった。防具の装着で各々0.9℃、0.6℃高くなり、全体でCAV約2℃となった。合気道でもCAVは袴なしで2.2℃、袴ありで3.7℃と訳1.5℃高くなった。 -
酸化セルロースナノクリスタルおよびキチンナノクリスタル加工布を使用したインソールの消臭性の検証
薩本弥生,薩本弥生、北村愛花、飯塚 茜吏・濱田仁美、浅原大貴、西原克彦、安藤健
繊維製品消費科学会2025年度年次大会 2025年6月 日本繊維製品消費科学会
開催年月日: 2025年6月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:日本女子大学(東京)
目的:天然由来素材である酸化セルロースナノクリスタル(CNC)加工布およびキチンナノクリスタル(ChNC)加工布に着目し、靴内部における消臭性能を実使用環境下で検証することを目的とした。また、複数の方法を用いて消臭性評価を行い、比較検討することで、官能評価による消臭性評価方法の妥当性についても検討した。
方法:本実験の被験者は、小学校教員6名(男性3名、女性3名)である。CNC・ChNC加工布と比較用の未加工布(CON)を縫い付けたインソールを作成し、約8時間着用後に消臭性の評価を行った。評価方法:インソールから試料を取り外し、試料ビンに1時間密閉してからニオイセンサによる測定を行った。その後、官能評価用バッグに試料布と無臭空気を入れ、約12時間放置後に別のバッグに気体のみを移し、嗅覚パネル選定試験合格のパネルによる評価を行った。評価尺度:0を無臭、5を強烈な臭いとする6段階臭気強度評価、-4を極端に不快、0を快でも不快でもない、4を極端に快とする9段階快・不快度評価、右着用に対する左着用の試料の臭いの強さについて-3を非常に弱い、0をどちらでもない、3を非常に強いとする一対比較法を用いた。さらに、加熱脱着試験によりインソールに吸着した臭気成分を分析し、臭気成分と臭気強度の関係性を明らかにした。実験日程:3週間かけて毎週同じ曜日に3回実験日を設定し、左右異なる組合せ(左/右:CON/CNC、CNC/ChNC、ChNC/CNC)で、被験者毎に着用順序をランダムとした。
結果・考察:試料の消臭性について、加熱脱着法による臭気成分分析の結果、試料ChNCは試料CNCや試料CONと比較して酢酸を多く吸着することが明らかになった。また、先行研究に基づき、臭気成分を多く吸着した試料ほど、放出する臭気も少ないと仮定していたが、酢酸検出量とニオイセンサや官能評価における臭気強度には正の相関が認められた(図1)。結果として試料ChNCは酢酸の臭気を吸着する効果を持つ一方で吸着した臭気を放出する課題があり、実用化には放出抑制の対策が必要なことが示唆された。
臭気強度の評価方法について、官能評価ではパネル間に有意差があり、臭いの感じ方には個人差が大きいことが示された。一方、ニオイセンサと6段階臭気強度には正の相関が、9段階快・不快度には負の相関が認められ、ニオイセンサは複合臭の測定や官能評価の代替手法として利用できる可能性が示唆された。今回用いた嗅覚測定法は単一臭の評価や吸着した臭気を放出しにくい試料には有効であることが先行研究で明らかにされているが、本研究の実使用環境下での複合臭評価には限界があることが示された。よって機械分析法との併用などが必要であると考えられる。本研究では臭気強度に影響を及ぼす要因として試料だけでなく、被験者の特性も関係することが示唆された。特に、活動強度の高い被験者ほど臭気強度が高く、女性より男性の方が臭気強度が高い傾向があった。これらの知見は、被験者実験を行う上で、主目的以外の条件を適切に統制する重要性を示唆しており、これらの条件を考慮して実験・解析するする必要がある。 -
すごろくで学ぶ環境配慮衣生活
大矢幸江, 薩本弥生
日本家政学会第77回年次大会 2025年5月 日本家政学会
開催年月日: 2025年5月 - 2025年6月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:横浜国立大学(関東支部) 国名:日本国
⽬的:国連サミットで採択されたSDGsは学校教育でも取り上げられ、⽣徒⼀⼈ひとりに意識させたい課題である。しかし、⾐⽣活に関する理解は表層的で、単に3Rの取り組みをすることと認識している⽣徒が多い。本研究では服の⽣産から廃棄段階までの課題や環境配慮についてすごろくを通して学び、⾐⽣活の⾃⽴を促すとともに、すごろく教材の効果を検証することを⽬的とする。
⽅法: 公⽴中学1年⽣、2校の私⽴⼥⼦中学校2年⽣の全3校241名を対象に、開発した「服の⼀⽣すごろく」を⽤いて環境配慮⾐⽣活授業を⾏った。授業前後のアンケート調査とすごろく実践時のワークシートを解析し、⾃⽴した⾐⽣活を促す要因と授業の効果を検証した。
結果:⾐服の購⼊時に公⽴校⽣は価格を最も重視するのに対し、私⽴⼥⼦校⽣はデザインであった。3校ともリサイクルへの意識はあるものの、ボタン付け等の補修の実践は低かった。事前と⽐較し多くの設問で事後は有意に環境配慮意識が⾼まった。因⼦分析から「⾐⽣活⾃⽴」「環境配慮意識⾏動」「着回し配慮」「リサイクル⾏動」「資源配慮」などが抽出され、これを元に共分散分析を⾏ったところ、事前の「環境配慮意識⾏動」から事後の「リサイクル⾏動」「資源配慮」が⾼まり、さらに事後の「⾐⽣活⾃⽴」を⾼める効果が明らかとなった。⾃由記述では⾃分にも改善できることがたくさんあること、様々な⾏動の選択肢があること、3Rを⾝近に感じた等が記述された。 -
体操用帽子の色・構造が日射遮蔽率および日射透過率に及ぼす影響
田村沙織、薩本弥生
日本家政学会第77回年次大会 2025年5月 日本家政学会
開催年月日: 2025年5月 - 2025年6月
記述言語:日本語 会議種別:口頭発表(一般)
開催地:横浜国立大学(関東支部) 国名:日本国
目的 熱中症対策に有効である帽子について、児童用の体操用帽子を試料とし、帽子の色と構造の違いが日射遮蔽率・日射透過率に与える影響を検討した。
方法 a)日射遮蔽率は人工気候室内で帽子を被せたグローブ温度計に人工日射を照射して温度変化を測定し、b)日射透過率は分光光度計を用いて測定した。試料は、ポリエステル製で同一構造で色違いの帽子11点と構造の異なる白色の帽子4点を用いた。
結果 ①帽子の色と日射遮蔽率は、彩度よりも明度と強い相関を示し、明度が高くなる程、帽子内温度の上昇を抑える効果が高い傾向にあり、遮蔽効果が高い順に水色、黄色となった。②帽子の色と日射透過率は明度と線形関係を示し、明度が高くなる程、日射透過率が高くなる傾向にあり、日射透過率が高い順に白色、黄色となった。波長別では近赤外領域の日射透過率は色によらずほぼ一定で、可視光領域は明度と相関を示し、紫外領域も線形関係にあるものの、白色の紫外線透過率が極端に高い値を示した。布の構造による影響も大きく、気孔面積の大きな試料の日射透過率が高くなる傾向にあった。③全波長を含めた日射透過率と日射遮蔽率の相関については、構造の異なるもの同士では負の相関が見られたが、同一構造の色違いでは正の相関が見られた。これは、明度が高くなる程、日射透過率が高まる一方で、日射吸収率が低くなることが考えられることから、温度上昇が抑えられた結果とみられる。
学会誌・論文誌編集等 【 表示 / 非表示 】
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人間―生活環境系学会英文編集委員
英文編集委員
2013年4月-現在 -
日本家庭科教育学会学会誌編集委員
論文編集委員
2011年4月-2015月3日 -
熱物性学会学会誌編集委員
編集委員
2007年4月-2024月3日 -
繊維学会誌学会誌編集委員
論文編集委員
1997年-2002月3日
共同・受託研究情報 【 表示 / 非表示 】
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酸化セルロースナノクリスタルおよびキチンナノクリスタル加工布を使用したインソールの消臭性の検証
提供機関: 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター・東京家政大学 国内共同研究
研究期間: 2024年11月 - 2025年3月
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高齢者向けシューズ開発のための要支援要介護認定の高齢者の重心動揺、歩行姿勢および歩行動作解析
提供機関: 株式会社アシックス 国内共同研究
研究期間: 2024年07月 - 2026年3月
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防護服・保護具着用によるWBGT補正値の妥当性についての研究
提供機関: 独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 国内共同研究
研究期間: 2023年04月 - 2026年3月
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児童向け通学用品の熱中症対策に関する研究
提供機関: フットマーク株式会社 国内共同研究
研究期間: 2020年11月 - 2021年5月
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温熱シミュレーションの構築支援及び、夏季における肌着の違いが高齢者と若年者に与える温熱効果について
提供機関: 旭化成株式会社 商品科学研究所 企業等からの受託研究
研究期間: 2018年04月 - 2019年3月
担当授業科目(学内) 【 表示 / 非表示 】
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2025年度 基礎演習
教育学部
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2025年度 スクールデー実践A(教材研究)
教育学部
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2025年度 初等家庭科実習
教育学部
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2025年度 小教専家庭科
教育学部
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2025年度 中等教科教育法(家庭Ⅲ)
教育学部
担当経験のある授業科目(学外) 【 表示 / 非表示 】
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被服学概論
機関名:お茶の水女子大学
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健康科学
機関名:慶応義塾大学
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被服衛生学
機関名:昭和女子大学
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衣環境学
機関名:東京家政大学
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被服構成学実習
機関名:お茶の水女子大学
その他教育活動及び特記事項 【 表示 / 非表示 】
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2024年08月
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2024年05月-2025年02月横須賀高校SSH PrincipiaIの課題研究指導 (教育方法・実践に関する発表、講演)
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2024年02月
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2023年08月
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2023年06月
委員歴 【 表示 / 非表示 】
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日本家庭科教育学会理事
2025年04月 - 現在 渉外広報担当理事
委員区分:学協会
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日本家政学会監事
2024年05月 - 現在 日本家政学会監事
委員区分:学協会
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人間-生活環境系学会理事(英文誌担当)
2024年04月 - 現在 人間-生活環境系学会理事(英文誌担当)
委員区分:学協会
人間-生活環境系学会理事(英文誌担当)
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日本家政学会理事(筆頭副会長)
2023年05月 - 2024年5月 日本家政学会理事(筆頭副会長)
委員区分:学協会
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日本家政学会理事
2020年04月 - 2022年3月 情報管理委員会副委員長・生活やものづくりの学びネットワーク世話人担当理事
委員区分:学協会
社会活動(公開講座等) 【 表示 / 非表示 】
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第69回快適性健康を考えるシンポジウム-情動 〜快・不快〜と行動-
役割:司会, 運営参加・支援, 報告書執筆
日本繊維製品消費科学会快適健康研究委員会 2025年4月
対象: 大学院生, 研究者, 企業
種別:セミナー・ワークショップ
私たちの行動は情動によってコントロールされ、同時に行動が情動を変化させるという相互作用が存在する。「悲しいから泣くのか、それとも泣くから悲しいのか」という疑問に対して、どちらの脳内経路も存在することが現在明らかになっている。「快」と「不快」は行動を決定する非常に重要な要因である。一方、情動はコミュニケーションツールとしての側面もある。表情は情動表現として言語にかかわらず世界共通であり、受け取る側の情動に影響を及ぼす。
衣服の着用行動は情動と深く関わり、心地よさ(温熱環境や動きやすさ)、見た目(視線の感じ方)などは、着衣行動を決める重要な要因であると考えられる。このシンポジウムでは快・不快が生じるメカニズム、実際にどのような状況で快・不快が生じるのか?またその測定法について学び、より良い繊維製品の開発につなげることのヒントを得ることができた。 -
台湾高雄での大学生、日本語教師対象のきもの文化に関する講義と浴衣の着装ワークショップ
役割:講師, 企画, 運営参加・支援, 調査担当, 報告書執筆
きものプロジェクト(薩本他)主催 2025年3月
対象: 大学生, 教育関係者
種別:公開講座
第16回目となるきもの文化の発信のためのワークショップを2025年3月に台湾の高雄の2校の大学で開催した。開催大学は2025年3月10日が実践大学高雄キャンパス、3月11日が国立高雄師範大学である。海外に向けての体験型ワークショップの実施により、きもの文化を海外へ発信するための教育プログラムを開発することを目指している。参加メンバーは薩本弥生教授ら大学関係者9名と日本舞踊家2名、美容師3名の総勢14名である。
ワークショップのプログラム内容は2校とも実施内容は同じで以下のとおりである。
着物に関する講義と実物きものの紹介(宮参りきもの、振り袖、留袖、花嫁衣装、紋付き羽織袴、女袴)と日本舞踊鑑賞(蓬莱、藤娘)と見立てによる日本舞踊体験である。
実際の体験を取り入れた交流により、日本のきもの文化を身近に感じてもらうことができた。今回のワークショップを通して日本の伝統文化の理解と文化交流の促進という日本の伝統文化の海外発信に貢献するための体験型のワークショップが実現できた。 -
[授乳服から考える 新しい働き方と暮らし -ワークライフ・ミックス-]
役割:司会, 企画
薩本弥生・教育学部 横浜国立大学 2025年1月
対象: 大学生, 大学院生, 教育関係者
種別:講演会
社会と子育てをつなぐ環境づくりのため、授乳服の存在を国内に広め、社会と授乳、公共空間での授乳についてメディアなどを通し発信している授乳服の会社を経営している光畑氏に登壇いただき、対面と遠隔の講演会を開催した。授乳期のワークライフバランスのため、授乳室を設置するといった他人任せの課題解決でなく、授乳服を動く授乳室として自分で製作して課題解決した自身の経験から始まり、多くの挑戦と固定観念にとらわれない考え方を紹介いただいた。自社で実践する「子連れワークスタイル」は古くて新しいワークスタイルとして国内外から注目されている。今の日本では性別役割分業を基本とした伝統を守る姿勢が強く根付いているため、女性の社会進出が進んできた今の時代に新しい価値観を男女ともに共有して、生きやすい社会をつくるためには若い人たちに価値観の変容を持ってもらうことが非常に重要である。また、伝統的な子育て感により男性は仕事を中心に考え、子育てに関して主体的に受け止めていない傾向がまだまだ根強いので、近い将来の仕事とプライベートライフの両立を考えるうえで、仕事と私生活の両立ができるような生き方についてワークライフインテグレーションという提案もあり、柔軟に考えるきっかけになったと思われる。
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第68回快適性健康を考えるシンポジウム-健康と睡眠-
役割:司会, 運営参加・支援, 報告書執筆
日本繊維製品消費科学会快適健康研究委員会 2024年10月
対象: 大学院生, 研究者, 企業
種別:セミナー・ワークショップ
古往今来、すっと眠りに落ち、ぐっすりと眠り、すっきりと目覚めたいという快眠に対するニーズは高いようで、はからずも1986年に開催された本シンポジウム第1回のテーマは「寝具」だった。快眠をWeb検索しますとたくさんの商品がでてきますが、そもそも快眠とはどんな状態で、それら商品は睡眠に対してどのようにアプローチを行い、私たちを健康に導いてくれるのか?
第68回快適性・健康を考えるシンポジウムでは、健康と睡眠の関係を最新の睡眠研究から解説していただいた。また、企業からは健康に資する寝具・寝装品の開発の最前線をご紹介いただいた。 -
タイ・コンケン大学の大学生対象の遠隔の着物文化発信のWSー講義と着物の模様ワークと日本舞踊の体験ー
役割:講師, 企画, 運営参加・支援, 調査担当, 報告書執筆
きものプロジェクト(薩本他)主催 2024年8月
対象: 大学生
種別:公開講座
このプロジェクト研究の一環で、2024年8月23日に遠隔体験型のきもの文化を海外へ発信するための教育プログラムを開発することを目指して、第15回目となるきもの文化の発信のためのワークショップを実施した。横浜国立大学、兵庫県伝統文化研修館、コンケン大学を中継して遠隔での体験型ワークショップを実施した。
埼玉大学名誉教授の川端博子氏、本学の薩本、昭和学院短期大学非常勤講師の大矢幸江氏および薩本研究室のゼミ生5名も参加した。兵庫県伝統文化研修館からは日本舞踊指導と解説を尾上菊博司様およびそのお弟子さんにご協力いただき、中継には共栄大学の伊藤大河先生にご協力いただいた。コンケン大学教育学部日本語教育からは高橋氏とプログラム長であるワッチャラー・スヤラー氏の同時通訳のご協力をいただき、開催することができた。遠隔でも着物文化の発信ができて、興味を喚起できることがアンケート調査から明らかになった。
メディア報道 【 表示 / 非表示 】
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NHKまいにちスクスク「子どもの服(3)安全」出演
NHK NHK教育 NHK 2023年12月
執筆者:本人
NHKのEテレの「まいにちスクスク」において活発に動きまる小さい子にとって安全上、どのような服の選択をすると良いか、解説した。
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NHKまいにちスクスク「子どもの服(2)素材を知る」出演
NHK NHK教育 NHK 2023年12月
執筆者:本人
NHKのEテレの「まいにちスクスク」において小さい子にとってどのような素材の選択をすると良いか、解説した。
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NHKまいにちスクスク「子どもの服(1)体温調節」出演
NHK NHK教育 NHK 2023年12月
執筆者:本人
NHKのEテレの「まいにちスクスク」において体温調節がまだ上手ではない小さい子にとって体温調節の補助のためにどのような服の選択をすると良いか、解説した。
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NHKあさイチ「顔の輪郭でチェック!あなたに似合う帽子選び」で帽子による熱中症予防効果に関して解説
NHK NHK総合 NHK 2023年6月
執筆者:本人
NHK総合のあさイチ「顔の輪郭でチェック!あなたに似合う帽子」をテーマにした番組の中で帽子による熱中症予防効果に関して実験を行い、解説した。
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NHKあしたが変わるトリセツショー「足のにおい」出演
NHK NHK総合 NHK 2022年11月
執筆者:本人
NHK総合のあしたが変わるトリセツショーで「足のにおい」をテーマにした番組の中で靴のサイズが歩行時の換気に及ぼす影響についてPIVを用いた可視化技術でぴったりしたサイズの方がぶかぶかすぎる靴よりも歩行によるふいご作用で換気が起きやすいことを示し、その仕組みについて解説した。
学内活動 【 表示 / 非表示 】
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2025年04月-2026年3月教育学部学校教員養成課程運営委員会自然・生活系教育コース代表 (部局内委員会)
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2024年04月-2025年3月教育学部学校教員養成課程運営委員会自然・生活系教育コース副代表 (部局内委員会)
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2006年04月-2019年3月未来情報通信医療社会基盤センター執行委員会委員 (全学委員会)